
展覧会の輸送中に行方不明とされていたパブロ・ピカソの1919年作『ギターのある静物(Still Life With Guitar)』が、実際には最初から所有者の建物の外に出ていなかったことが明らかになった。
米紙『ニューヨーク・タイムズ(NYT)』によると、スペイン警察は24日、ピカソの作品を発見したと発表した。当局は「この作品は当初から所有者の建物外に出たことはなかった」と説明している。
この作品は、マドリードから南部グラナダへの輸送中に行方不明になったと報じられ、全国規模で捜索が行われていた。作品の評価額は約60万ユーロ(約1億700万円)とされる。
捜査の結果、近隣住民が置き忘れた荷物と誤認して持ち去ったことが判明したため、当局はこの住民を立件しなかった。
この作品は、カハ・グラナダ財団が企画する新しい展覧会『静物:停止したものの永遠(Still Life: The Eternity of the Inert)』に出品される予定だった。財団関係者は「作品が無事に回収され、展覧会に追加されることを期待している」と述べた。
作品はグアッシュ(不透明水彩絵具)と鉛筆で描かれた小型の絵画で、縦12.7cm、横9.8cm。1919年、第一次世界大戦後に制作された静物画の一作として知られている。













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