タイ人女性の遺体、カンボジアで火葬直前に発見
「1日約48万の収入を達成できず罰を受ける」
タイ財団「詐欺コールセンターは会社ではなく害悪だ」

カンボジアで詐欺組織に強制労働を強いられたタイ人女性の遺体が、火葬寸前の段階で発見され、タイ当局が介入したことが分かった。
タイの英字メディアによると、被害者支援を行うタイ・イマヌエル財団は、タイ人女性スダさん(26)の遺体がプノンペン市内の寺院で間もなく火葬される予定だったことを把握し、火葬を即時停止させたうえで現地当局に通報した。遺体は現在、在プノンペンタイ大使館が保護しているという。
財団は「私たちが介入しなければ、彼女は理由も分からないまま火葬されていたはずだ」と述べ、大使館と連携して遺体のタイ本国への搬送手続きを進めている。
報道によれば、スダさんはカンボジア北西部ポイペトでオンライン詐欺組織に拘束され、過酷な強制労働を課されていた。組織が求める1日10万バーツ(約48万円)のノルマを達成できなかったとして、スクワット1000~2000回を強要されるなど、激しい身体的虐待を受けていたとされる。
スダさんが意識を失った際には、組織の構成員が電気ショックを与えたものの、その後死亡したと複数のメディアが報じている。
彼女は夫と共にカンボジアへ渡航していたが、今回の事件に巻き込まれたとみられ、夫も行方不明のままである。
イマヌエル財団によると、スダさんが拘束されていたポイペトの詐欺組織には現在も100人以上のタイ人が監禁されているとみられ、過去数か月の間に少なくとも5人が死亡したと推定される。
財団は「人々を搾取する詐欺コールセンターを『会社』と呼ぶのは言語道断だ。むしろ『害虫』と呼ぶべきだ」と強く非難した。














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