
今年初めにスペースXが発射した大型宇宙船スターシップが空中で爆発し、航空機3機が残骸衝突の危険にさらされて飛行していた事実が後に明らかになった。20日(現地時間)、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は米連邦航空局(FAA)の文書を引用し、1月16日の午後にテキサス州南部ボカチカビーチで発射された後、空中で爆発したスターシップの破片がカリブ海一帯に降り注いだと伝えた。当時近くにはイベリア航空所属の旅客機1機、ジェットブルー航空の飛行機1機、個人ジェット機1機、合計3機が飛行中だった。これらの飛行機の搭乗者は全員で450人以上に上った。

燃える宇宙船の破片は、約50分間海に降り注いだ。飛行中の航空機が破片に当たれば、深刻な機体損傷や乗客の人命被害につながる可能性があった。これに対し、管制官らは近くに接近した航空機に「危険区域を通過している」との警告を次々と送った。
当時、ジェットブルー航空の旅客機は「サンフアン(プエルトリコの首都)に向かうなら、その危険は君たち次第だ」との警告を受けて旋回した。しかし燃料の問題で危険地域の一部を通過せざるを得なかった。FAAの記録によれば、イベリア航空の旅客機と個人ビジネスジェット機1機も同様の状況に直面した。これらの航空機は「燃料緊急事態」を宣言し、臨時飛行禁止区域を通過した。
また、爆発後少なくとも2機の航空機が非常に近接して飛行し、衝突の危険性が高まった。FAA報告書には「航空管制官らは残骸地域に航空機が接近しないよう必死に努力したが、これにより業務量が増加し『極めて危険な状況』につながる可能性が生じた」との指摘が含まれていた。
幸い3つの航空便は全て無事に着陸した。ジェットブルー航空側は「自社の航空便は残骸が報告されたり観測されたりした地域を安全に避けた」と伝えた。イベリア航空側も「実際に残骸が全て落下した後、該当地域を通過したため安全上の危険はなかった」と述べた。
事故発生の可能性があったにもかかわらず、スペースXは公式ホットラインを通じてFAAに即座に通知しなかったとWSJは指摘した。FAA規定では、発射体運営業者は故障が発生した場合、迅速な報告のためにホットラインを使用しなければならない。FAA報告書によれば、マイアミ管制所は操縦士らが爆発の残骸を目撃した後、臨時飛行禁止区域を設定したという。スペースXは15分後にスターシップが分解していることをFAAに確認したとされる。













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