
ペルー先住民出身の俳優、クオリアンカ・キルヒャーが、世界的な大ヒット作『アバター』シリーズに自身の顔が無断で使用されたとして訴訟を起こした。
6日(現地時間)、米NBCニュースなどによると、キルヒャーは映画『アバター』シリーズの主要キャラクター「ネイティリ」の顔に、自身の10代の頃の顔の特徴が使われたとして、ジェームズ・キャメロン監督と、権利を保有するウォルト・ディズニー・カンパニーを相手に訴訟を起こした。
ペルー先住民出身のキルヒャーは、北米大陸の開拓初期を背景にした映画『ニュー・ワールド』で「ポカホンタス」役を演じ、知名度を高めたハリウッド俳優だ。当時、コリン・ファレル、クリスチャン・ベール、クリストファー・プラマーら有名俳優と共演し、注目を集めた。
キルヒャーは「キャメロン監督が、ポカホンタスを演じた14歳頃の私の顔を無断で使用した」と主張している。訴状には、キャメロン監督と『アバター』制作チームが、インタビューでキルヒャーの名前を直接挙げた部分が含まれている。
訴状で原告側は、「この事件は、ハリウッドで最も影響力のある映画製作者の一人が、未成年の先住民少女の生体データと文化的遺産を悪用した事例だ」とし、「一切の補償なしに行われた、意図的かつ無許可の一連の商業行為によって、記録的な興行成績を収めた映画シリーズが制作された過程を明らかにするものだ」と厳しく批判した。

証拠資料には、キャメロン監督が描いた『アバター』のオリジナルスケッチが含まれている。原告側は、10代の頃のキルヒャーの顔がスケッチに反映され、それを基に模型が作られ、レーザースキャンによって高解像度のデジタルモデルに変換された後、複数のVFX会社に配布され、ネイティリの最終的な姿を作り上げるために使われたと指摘した。また、この画像はキルヒャーの同意や事前相談なしに、映画やポスター、商品などに使用されたと主張している。
『アバター』は、資源を搾取するために異星「パンドラ」に上陸した地球人と、それに立ち向かう先住民ナヴィ族の物語を描いている。北米先住民の虐殺と追放の歴史を、ファンタジー要素を交えて描いた作品とされている。
キルヒャーは訴状で、「キャメロン監督とそのチームは、キャラクターの原点に関する真実を長年隠蔽してきた」とし、「その結果、一人の先住民少女を密かに搾取したにもかかわらず、先住民の闘争に共感しているかのように見える、莫大な利益を上げた映画シリーズが生まれた」と批判した。
キルヒャーは、『アバター』第1作(2009年公開)の翌年に当たる2010年になって初めてこの事実を知ったという。キルヒャーは「2010年のあるイベントでキャメロン監督に会うまで、自分の顔が使用されていることを知らなかった」とし、「その日、キャメロン監督は事務所にプレゼントを用意していると言った。それは、監督が自ら描いて署名した、額に入ったネイティリのスケッチだった」と語った。
昨年末、オンライン上で拡散したキャメロン監督のインタビュー動画が、今回の訴訟のきっかけとなった。インタビューでキャメロン監督は、ネイティリに扮した人物の隣で「この写真の実際の出典は、ロサンゼルス・タイムズに掲載されたクオリアンカ・キルヒャーという若手女優の写真だ。彼女の顔の下半分が反映されている。彼女は非常に興味深い顔をしている」と述べていた。
また、キルヒャー側は、こうした使用がカリフォルニア州で最近制定されたディープフェイク性的画像関連法に違反すると主張している。未成年の頃の顔を基にしたキャラクターが、作中で男性と性的・親密な関係を描写する場面にも使用された点を指摘した。
キルヒャー側の筆頭弁護士、アーノルド・P・ピーター氏は、「キャメロン監督にインスピレーションを与えたのではなく、搾取に過ぎない」とし、「監督は、14歳の先住民少女の固有の生体認証に関する顔の特徴を取り込み、大規模な制作工程を経て数十億ドル規模の利益を生み出したが、少女本人の許可を一度も求めなかった。これは映画製作ではなく窃盗だ」と強調した。
キルヒャーは損害賠償と懲罰的損害賠償、自身の肖像使用による不当利得の返還、差し止め命令と是正公表を求めている。キャメロン監督とウォルト・ディズニー側の広報担当者は、現地メディアのコメント要請に応じていない。













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