8月に新品種の権利保護機関が発足
海外での権利侵害を監視し、訴訟で知的財産権を保護

「韓国にシャインマスカットを盗まれた。政府は一体、何をしているのか。」
日本政府は、シャインマスカットなど国産品種の海外流出問題に対応するため、新品種の保護を専門に担う機関を設立する。中国や韓国などで、日本が開発した果物や野菜の品種が広く栽培されていることを受け、知的財産権の保護とロイヤルティ収入の確保に乗り出す。
10日、日本経済新聞によると、日本政府と民間は8月をめどに、新品種の権利保護を専門に行う管理機関を設立する。農林水産省は同機関を種苗の専門機関として認定し、運営を支援する方針だ。
新機関は、新品種の知的財産権である「育成者権」を持つ公的研究機関や地方自治体から権利の管理を委託され、国内外で権利保護に取り組む。海外での栽培状況を監視し、権利侵害が確認された場合は訴訟などの法的措置も取る計画だ。
権利を守るだけでなく、日本で開発された優良品種の海外普及も進める。種苗販売会社や海外の種苗管理機関に品種の利用を許諾し、得られたロイヤルティ収入を品種開発機関に還元する。次世代品種の開発に再投資する仕組みを構築する狙いだ。
機関には品種の専門家に加え、ライセンス契約や国際訴訟を担当する法律の専門家も参加する。農林水産省によると、育成者権の管理を専門に担う機関が日本に設立されるのは初めてだという。
日本がこうした対策に乗り出す背景には、シャインマスカットの事例がある。農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)が開発したシャインマスカットは、過去に苗木が中国や韓国へ流出し、大規模に栽培されるようになった。2022年時点で、中国の栽培面積は約7万3,700ヘクタールと、日本の約30倍に達している。
日本政府は、正式なライセンス契約を結んでいれば得られたロイヤルティを基に、年間の経済損失が100億円を超えると推計している。韓国でも栽培面積が拡大し、日本から輸出されるシャインマスカットとの競争が激しくなっている。
農林水産省が昨年、中国と韓国の種苗会社のオンライン販売サイトを調査したところ、日本で開発されたイチゴやかんきつ類、ブドウなど約50品種が流通していることが確認された。
一方、日本では新品種の開発自体が減少傾向にある。多くの品種は公的研究機関を中心に開発されているが、予算や人員が不足し、海外での権利保護や品種の普及活動に十分対応できていないとの指摘が出ていた。
日本政府は、品種の海外流出防止とロイヤルティ収入の確保を通じ、研究開発費を生み出す好循環を構築する方針だ。品種登録の出願段階から不正な海外流出を防げるよう、種苗法改正案の今国会での成立も目指している。













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