
タイで、月給1万5,000バーツ(約7万3,000円)の初級公務員の職を得るため、最大約80万バーツ(389万2,700円)の賄賂が飛び交う大規模な公務員試験不正事件が発覚した。当局は数千人の受験者の点数が不正操作された可能性を調査する一方、不正合格が確認された人の採用を取り消す方針だ。
25日(現地時間)のバンコクポストなどのメディアによると、タイのアヌティン・チャーンウィーラクーン首相が前日に記者会見を開き、公務員試験での不正疑惑について徹底的な調査を行い、関係者の採用取り消しを指示したと報じた。
アヌティン首相はこの事件について、「あってはならないことであり、国家の発展を妨げる行為だ」とし、「試験の過程が違法だったため、発表された採用結果は取り消されなければならない」と述べた。その上で、「不正行為が証明された受験者については、個別に採用取り消し手続きを進める方針だ」とした。
これに先立ち、警察は23日(現地時間)に、バンコク郊外のノンタブリー県にある会社を急襲し、公務員ら10人余りを、賄賂を受け取って試験受験者の答案を不正に操作していた疑いで逮捕した。
当局は現場で試験の答案用紙約3,000枚を発見した。初期調査の結果、昨年2月に実施された全国地方公務員6,669人を選抜する試験で、少なくとも約3,000人分の結果が賄賂によって不正に操作された可能性があると見ている。
容疑者らは受験者1人当たり約35万~80万バーツ(約170万3,200円~389万2,700円)の賄賂を受け取り、合格を手助けしたとみられている。これにより数億円相当の利益を手にしたと推定されている。
賄賂を渡した受験者のほとんどが、月給1万5,000バーツ程度の初級職に合格したと伝えられている。さらに高い役職への合格を希望する受験者には、より多額の金銭を要求していたという。
当局は、公務員試験の講師らが合格を保証すると持ちかけ、「内部の有力者」とのパイプを提案する音声ファイルが拡散したことを受けて、 本格的な捜査を開始した。
その後、捜査範囲は試験を主管する部署や担当者、講師らにも拡大された。当局は過去の公務員試験結果についても再調査し、賄賂によって不正に採用されたケースが他にもないか確認を進めている。
汚職監視団体のトランスペアレンシー・インターナショナル(Transparency International)によると、タイの昨年の腐敗認識指数(CPI)は33点で、世界182か国中116位だった。前年より9ランク低下した結果となった。














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