
アメリカが、中国のヒューマノイドロボット産業の急速な発展に対し、安全保障上の懸念を理由に牽制を強める動きを見せている。
香港紙の「サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)」は18日、アメリカの人工知能(AI)・ロボット業界が、中国最大のヒューマノイド企業である「Unitree Robotics」を中心とする中国勢の急成長がアメリカの技術覇権を脅かしているとして、議会に警鐘を鳴らしたと報じた。
17日に開かれた下院国土安全保障委員会サイバーセキュリティ・インフラ保護小委員会の公聴会では、AI・ロボット企業が競争激化と国家安全保障上のリスクを理由に、中国のロボット製造業者、とりわけ「Unitree Robotics」に対する対策を講じるよう求めた。業界関係者らは、中国のヒューマノイドロボット技術の進歩の速さに懸念を示し、アメリカ政府は中国の産業支配力に対抗するため、統一的な政策と戦略を策定する必要があると指摘した。
「Scale AI」や「ボストン・ダイナミクス」の幹部らは、中国のロボット製造業者がもたらす安全保障上の脅威に関する調査、AI推論用半導体に対する輸出規制の拡大、連邦機関による特定の中国製AI・ロボット技術の調達禁止などを提言した。
サンフランシスコに本社を置く「Scale AI」の政策・政府関係部門のグローバル責任者マックス・フェンケル氏は、「Unitree Robotics」が先月、中国の春節(旧正月)前夜祭で披露したヒューマノイドロボット公演を例に挙げた。これらのロボットは集団で宙返りやトランポリン跳躍(スプリングなどを利用して重力の数倍の反発力を生み出す動作)といった武術的な妙技を披露した。
フェンケル氏は、「その映像が話題を呼んだのは、1年前と比べて大きく変化していたためだ」とし、「当時は同じロボットがダンス動作すらまともにこなせなかった」と述べた。さらに「現在ではロボットがカンフーの演武を披露できるほど進化の速度が速く、これに対抗するには政府全体での取り組みが必要だ」と語った。
「ボストン・ダイナミクス」のソフトウェア担当副社長マシュー・マルチャーノ氏は、今年ラスベガスで開催されたCES(家電・テクノロジーの見本市)において、ヒューマノイドロボットを展示した中国企業の数がアメリカ企業の5倍に達したと指摘した。
「無人航空システム国際協会(AUVSI)」の会長兼最高経営責任者(CEO)であるマイケル・ロビンズ氏は、「中国の市場支配力に対抗するため、議会が体系的な国家ロボット戦略を策定する必要がある」と訴えた。
ワシントンのシンクタンクである「ブルッキングス研究所」ジョン・L・ソーントン中国センターのカイル・チャン研究員は、「SCMP」のインタビューで「中国の産業政策に対しては、賞賛と恐怖がかなり入り交じっている」と述べた。
これに先立ち、2025年5月には下院中国共産党特別委員会が、ヘグセス国防長官、ラトニック商務長官、カー連邦通信委員会(FCC)委員長に宛てた書簡で、中国のロボット製造業者が人民解放軍を支援しているとの疑惑について、その危険性を調査するよう行政府に求めていた。チャン研究員は、今後の中間選挙と直接関連のない問題は軽視される可能性が高い点を踏まえ、短期的には中国のAIおよびロボット企業に対する大きな措置は取られないとの見通しを示した。













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