インドネシアの列車で石投げ事件、乗客2名が負傷
インドネシアで、走行中の列車に石が投げつけられる事件が発生し、乗客2人が負傷した。
事件は、6日午後10時45分ごろ、ジョグジャカルタからスラバヤに向かう列車内で起きた。

被害に遭ったウィディア・アングライニさん(30)は、静かな車内で読書をしていたところ、突然の衝撃に襲われた。大きな音とともに窓ガラスを突き破った石が彼女の顔面を直撃したという。
アングライニさんは自身のSNSで「顔中が血まみれだった。割れたガラスの破片が顔や服に張り付いていたが、周りの人に言われるまで自分では気づかなかった」と当時の状況を振り返っている。

迅速な応急処置と医療支援
負傷した2人の乗客は、車内で乗務員による応急処置を受け、次の駅で下車して病院に搬送された。
治療にあたった病院によると、2名とも容体は安定しているという。このうち1人は角膜に軽度の損傷を負ったものの、視力への影響はないとされ、病院側は感染予防の処置も行ったとしている。
インドネシア国鉄(KAI)は、負傷した乗客に医療支援を提供し、「乗客の安全と快適な旅を守るため、最大限の努力を続ける」と述べた。
事件の原因と今後の対応
今回の事件は、何者かが列車の外部から意図的に石を投げ込んだことが原因とみられている。
インドネシア国鉄は15日、捜査機関と連携し、投石を行った犯人をすでに特定したと発表した。また「乗客の安全を脅かすこのような行為を強く非難する」とコメントし、「不審な行動を目撃した場合は、直ちに通報してほしい」と呼びかけている。
なお、公共交通機関の安全を脅かす行為は、インドネシアの法律では重大な犯罪と位置づけられており、厳しい処罰の対象となる。
アングライニさんは、「幸いにも命は助かったが、これは決して軽視できる問題ではなく、人の命をも奪いかねない深刻な問題だ」と強調した。また、「一人の無謀な行為が多くの命を危険にさらす可能性がある」と述べ、列車を利用する際には「乗車の際は窓のカーテンを閉めるよう心がけてほしい」と乗客に注意を呼びかけている。
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