引用=Baidu

 中国の習近平主席の父、習仲勲(シュウ・チュウクン)元副首相を主人公にした歴史ドラマが、国営の中国中央テレビ(CCTV)の総合チャンネルで放送される。

香港の「南華早報」や「澎湃(ホウハイ)新聞」などによると、CCTV1チャンネルは40話構成のドラマ『西北歳月』の第1回を5日午後8時のゴールデンタイムに放送する。また、テンセントビデオ(QQ)、芒果TV(マンゴーTV)、愛奇芸(アイチーイー)など、中国の主要動画配信サービス(OTT)プラットフォームでも同時配信される。

習仲勲を主人公にしたドラマは今回が初めてだという。

『西北歳月』は、習仲勲が革命に身を投じた1927年から中華人民共和国の建国後、西北地域を離れる直前の1952年まで、25年間の生涯を描いている。西北地域とは、習仲勲の故郷である陝西省(シャンシー省)をはじめ、甘粛省(ガンシュウ省)、寧夏(ニンシャ)回族自治区、青海省(チンハイ省)、新疆ウイグル自治区などを含む広範なエリアを指す。

陝西省富平県(ショウフ県)の貧農の息子として生まれた習仲勲は、陝西・甘粛地域に革命の拠点を築き、中国共産党の指導者として西北地域の武装闘争や経済発展を牽引した。

習仲勲は党に忠誠を尽くし、自らの信念に献身した実用主義者でありながらも大衆との深い絆を持つ人物として描かれている。

CCTVが公開した2分間の予告編では、劇中の習仲勲が「党性とは何か。実際の事実を重視することこそ、党性だ」と語り、聴衆の喝采を浴びる。毛沢東が習仲勲に「党の利益を最優先に」と記された書状を贈り、激励する場面など、習近平時代の中国共産党が強調する「党優位」のメッセージが込められている。

人気俳優のウー・レイとジン・トンがそれぞれ少年期・青年期の習仲勲役を演じ、習主席の母親である斉心(セイシン)役を女優のニー・ニーが演じる。

習仲勲は中国共産党の初期の重要な指導者の一人として知られるが、毛沢東時代に「反革命分子」として政治的に迫害され失脚した。しかし、改革開放政策が進められる中で名誉が回復され、その後は広東省党委員会書記などを務め、経済特区の創設に尽力した。

CCTVは昨年、習仲勲生誕110周年を記念して、6部作のドキュメンタリー「真心」を制作・放送した。

このドキュメンタリーでは、習仲勲を毛沢東とともに中国建国に貢献した革命家であり、鄧小平(トウ・ショウヘイ)の協力者として改革開放政策の実践に尽力した先駆者として描かれている。習近平主席が毛沢東と鄧小平を継ぐ政治的後継者として正統であることを強調する意図が込められていると解釈されている。

昨年10月、国営メディアは習仲勲の誕生日に際して、彼を称える記事を相次いで発表した。

今年98歳を迎える習主席の母親は、昨年放送された習仲勲生誕110周年記念ドキュメンタリーシリーズに異例の形で登場した。

川田翔平
川田翔平

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