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「柔軟性か優柔不断か」トランプ関税政策は本当に国家を導けるのか?

荒巻俊 アクセス  

引用:Shutterstock*この画像は記事の内容と一切関係ありません

「敵との初戦で生き残る計画など存在しない」これは、プロイセン軍の総参謀長を務め、オットー・フォン・ビスマルク氏と共にドイツ統一の立役となったヘルムート・フォン・モルトケ氏の戦争に関する名言だ。後に元プロボクサーのマイク・タイソン氏の「顔面を殴られるまでは、誰もが計画を立てている」という言葉に影響を与えたとされるモルトケ氏の考えは、計画の柔軟性を強調している。

米国のドナルド・トランプ大統領は「美しい」関税を「乱暴」に使用している。「アメリカ・ファースト」を掲げて当選したため、日本を含む外国の事情など関係ないという態度は理解できるとしても、トランプ大統領の発言を見ると、果たして本当に自国のためになっているのかと疑問が生じる。

財政赤字を関税で解決しようというトランプ大統領の構想が自由貿易の秩序と物価に悪影響を与えるとの指摘は、候補者時代から提起されてきた。世界を相手に関税戦争を宣言しながら、にこやかに笑うトランプ大統領の表情は、まるで今後起こりうるシナリオへの対策が万全であるかのように見えた。

しかし、現実は異なっていた。先月11日、米税関・国境取締局(CBP)が一部の電子製品を相互関税の対象から除外すると発表したことは、トランプ大統領の「言葉の軽さ」を一層際立たせる結果となった。トランプ大統領は他の関税カテゴリーに移すだけだと釈明したが、中国との関税戦争で一歩後退したとの指摘が相次いだ。中国を狙った関税が、逆に米国の時価総額の首位企業であるアップルに負担を強いる結果となった。

その後もトランプ大統領は、米自動車メーカーのために自動車部品に対する関税免除措置を検討していると再び発言を変えた。米国優位の背景となる基軸通貨ドルの価値も下落した。中国に対する狙い撃ちが、すぐさま自国にブーメランとして戻ってくるという点も予測できていなかったようだ。トランプ政権1期目を耐え抜いた中国に、トランプ式の「取引技術」はもはや通用しない。

トランプ大統領は、自身の優柔不断な行動を「柔軟性」と装っているが、関税賦課の前から予見されていた事態に対して準備をしていない彼を見ると、一国の行政を担う専門性があるのか疑問が生じる。この「オオカミ少年」が、朝鮮半島の自由主義陣営を脅かす北朝鮮と中国に対抗するために不可欠な同盟国の首脳であるという事実が、さらに心を重くさせる。

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