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「外交勝利を武器に圧力外交へ」…トランプがNATO会議で突きつけた“国防費5%の請求書”、ハーグが戒厳状態に

佐藤美穂 アクセス  

「中東終戦」政権2期最大の成果

外交・軍事的勝利を誇示する機会

国防費増額の成果も狙う

トランプ、予定より長期滞在の見込み

 

NATO開催のオランダ・ハーグ

史上最大規模の「警備作戦」

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません

米国・イスラエルとイランの武力衝突終結後に開かれるNATO(北大西洋条約機構)首脳会議で、ドナルド・トランプ米大統領の動向に注目が集まっている。トランプ大統領は今回の中東地域における外交・軍事的勝利を誇示し、NATO同盟国に対する国防費支出増額の圧力を強める見通しだ。

23日(現地時間)の海外メディア報道によると、トランプ大統領は当初の予定より1日遅れの24日にNATO首脳会議が開かれるオランダ・ハーグに出発するという。今回のNATO首脳会議にはマルコ・ルビオ国務長官とピート・ヘグセス国防長官が同行する。トランプ大統領は中東問題を理由に25日午前開催の北大西洋理事会(NAC)本会議に出席後、帰国する予定だったが、今回の武力衝突終結を受け、予定を延長する可能性が高い。これにより、16日の主要7か国(G7)首脳会議で早期帰国のため実現しなかった各国首脳との会談に臨むとみられる。

トランプ大統領は今回の首脳会議を、イスラエルとイラン間の武力衝突終結という成果を誇示する機会とする見込みだ。これまでガザ地区戦争やウクライナ戦争の休戦に尽力してきたが、目立った成果は得られなかった。むしろイスラエルやロシアに偏重した仲介により、欧州諸国の反発を招いてきた。このような状況下でイスラエルとイランの休戦を実現したことは、トランプ政権2期目初期の最大の成果と言える。

また、トランプ大統領は今回のNATO会議で加盟国に対し国内総生産(GDP)の5%を国防費として要求し、圧力を強める別の政治・外交的成果を得る場としても活用するとみられる。特に、NATO国防費増額合意に例外を主張している一部加盟国への圧力を強める可能性がある。

今回のNATO首脳会議の焦点は、2035年までにGDPの5%を国防費として支出する新計画に合意することだ。加盟国は防空網や戦闘機など直接的な軍事費に3.5%、インフラや防衛産業など間接的な安全保障関連費用に1.5%を支出するとし、辛うじてトランプ大統領の要求である「5%」に合意した状態だ。現在の支出目標はGDPの2%。NATOのマルク・ルッテ事務総長は前日の記者会見で、5%基準がすべての国に同様に適用されると明言したが、スペイン、ベルギー、スロバキアなどは合意の公式発表前から「免除」や「柔軟性」を主張している。

一方、NATO首脳会議が開かれるオランダ・ハーグでは、32か国の加盟国および招待国を含む40か国以上の首脳・高官代表団の警護のため、「オレンジシールド」(Orange Shield)と名付けられた警備作戦が展開されている。今回の警備作戦はオランダ史上最大規模で、同国の警察力の約半数に当たる2万7,000人以上が動員された。軍人だけでも1万人に上る。費用は1億8,300万ユーロ(約308億円)と、当初予想の2倍を超えた。首脳会議場となるハーグ会議センター「ワールドフォーラム」周辺にはフェンスが設置され、そこから半径70mの地点から道路が全面封鎖された。バス・路面電車の路線もすべて迂回措置が取られた。空中監視にはヘリコプターやF-35戦闘機などが投入される。トランプ大統領の宿泊先とみられるハーグから約30㎞離れた海岸の5つ星ホテルも「厳重警備」態勢に入ったと現地メディアは伝えている。

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