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【国家力に直結するAI】米中が90%独占で国連も警告!「AI格差が新たな支配構造に」

荒巻俊 アクセス  

引用:depositphotos

米国や中国をはじめとする主要国が人工知能(AI)の開発・運用に巨額の資本を投入し、世界的なAI格差が徐々に拡大している。専門家らは、AI基盤を多く有する国々が、産油国のように今後の国際社会でより大きな発言力を持つと予測した。

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は23日(現地時間)、英オックスフォード大学が収集したデータセンターの統計を引用し、世界的にAIインフラの不均衡が深刻だと指摘した。調査結果によると、国際的にAIの訓練・運用が可能なデータセンターが設置されているのは32か国で、米国(26か所)が最多だったという。2位は28か所を保有する欧州連合(EU)、3位は中国(22か所)だった。中国を除くアジア地域のデータセンターは、韓国と日本にそれぞれ4か所、インドの5か所を含め25か所と把握され、欧州の非EU地域に設置されたデータセンターも8か所あった。

今回の集計は、実存するすべてのデータセンターを網羅していない。NYTは一部の国や企業が意図的にデータセンター関連情報を隠していると指摘した。これを受け、オックスフォード大の研究チームはアマゾンやグーグルなど世界9か所の大手クラウドサービス企業の昨年末の顧客リストを逆追跡し、データセンター数を推定した。

AIデータセンターを物理的な位置ではなく運営主体を基準に見ると、米国と中国が事実上市場を二分している。米企業は世界で87のデータセンターを保有しており、米国外の施設だけで63か所に上る。39か所を運営する中国企業は19か所を海外に置いている。両国企業のAIデータセンター占有率は90%以上だ。欧州企業も6か所のセンターを運営中だ。中国は2022年から米国の制裁により米AI半導体企業「エヌビディア」の最先端製品を輸入できない状況だが、海外で解決策を模索している。オックスフォード大は中国企業が海外で運営するデータセンターのうち3か所がエヌビディアの半導体を使用していると指摘した。

国連は、これに関連して4月の報告書で世界的なAI格差について警鐘を鳴らした。国連は100の米中企業が世界のAI投資の40%を占めていると指摘した。NYTは、米国と中国にAI基盤が集中しているため、英語と中国語でAIを使用しなければ、より正確な結果が得られないと強調した。

引用:オックスフォード大学・ニューヨーク・タイムズ(NYT)
引用:オックスフォード大学・ニューヨーク・タイムズ(NYT)

今回のオックスフォード大の統計によると、世界でAIデータセンターが1か所もない国は150か国以上に上ったという。特に南米とアフリカ大陸全体のAIデータセンター数はそれぞれ3か所、4か所にすぎなかった。NYTは、国別のAI施設投資の差について、コスト問題が原因だと指摘した。特にエヌビディアが製造する先端AI半導体は高価なだけでなく、供給自体が不足している。さらに、大規模データセンターの設立・維持には莫大な資金と人材に加え、電力や水などの堅固なインフラが必要だ。

NYTは、米国や中国などの技術大国がAIシステムを利用してデータ分析から自動化、新薬や武器の開発まで行っているが、こうしたコンピューティング能力を持たない国は科学研究はもちろん、企業成長や人材確保にも制約があると説明した。特に近隣にデータセンターがないアフリカの企業は、米国のデータセンターの機器を借りても通信速度の関係で、米国のユーザーが睡眠中の時間に合わせて業務を行っているという。

オックスフォード大のインターネット研究所のヴィリ・レフドンヴィルタ教授は「かつて産油国は国際社会に多大な影響力を及ぼした」と指摘した。彼は「AIが到来した未来では、コンピューティング能力を持つ者が重要な資源を制御できるため、産油国と同様の権力を持つことになる」と予測した。また、メディアは米国と中国がAI基盤を寡占する中、他の国々も米国または中国に依存していると説明した。

一方、EUは2月、27の加盟国全域に新たなデータセンターを含むAI事業に2,000億ユーロ(約33兆6,656億円)を投資すると発表し、インドやブラジル、アフリカ連合(AU)なども「主権AI」の確保に向け独自のデータセンター構築に資金を投じている。ブラジルのルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ大統領は昨年、「中国や米国、韓国、日本のAIを待つのではなく、我々独自のものを持つのはどうか」とAI投資の重要性を強調した。NYTは、他国がAI格差縮小に向けて投資を急いでいるものの、格差を縮めるには米国または中国の助けが必要だと分析した。

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