
テスラが欧州市場で販売不振に陥っている。6月のデンマークおよびスウェーデンにおける新車登録台数が急減し、企業を取り巻く懸念がさらに強まった。
『ロイター通信』によれば、6月にデンマークで登録されたテスラ車は1,282台で、前年同月比61.57%減少した。スウェーデンでも登録台数は976台にとどまり、64.4%の減少となった。
販売低迷は欧州だけにとどまらない。最新のデータでは、カナダ市場での販売台数が事実上ゼロに近い水準まで落ち込んでいることが確認されている。
こうした状況を受けて、フューチャー・ファンドのマネージング・ディレクター、ゲイリー・ブラック氏は「テスラの第2四半期の販売実績は市場の期待を大きく裏切るだろう」と指摘している。
株式市場でも不安は反映されており、テスラ株は前日比6.14%下落の298.17ドル(約4万2,844円)で取引を終えた。
加えて、同社は最近、イーロン・マスクCEOの側近であるオミッド・アフシャール氏の退社を発表した。アナリストの間では、過去1年間の販売不振が理由で解任された可能性が高いとの見方が出ている。
業績失速、株価下落、幹部交代が重なり、テスラのグローバル戦略そのものに対する市場の視線は厳しさを増している。
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