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2025年07月22日火曜日
ホームニュース「中国人は一歩も近づくな」MSがクラウドからの全面排除を決断 国家安保を理由に打ち出した“異例の線引き”

「中国人は一歩も近づくな」MSがクラウドからの全面排除を決断 国家安保を理由に打ち出した“異例の線引き”

引用:Shutterstock*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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マイクロソフト(MS)が米国防総省向けクラウドサービスの支援体制から中国出身のエンジニアを除外する措置をとった。18日(現地時間)、米経済メディア『CNBC』が伝えた。国家安全保障とサイバーリスクの懸念に応じた対応であり、非営利メディア『プロパブリカ』がMSの国防省依存体制を問題視した報道を受けた動きとされている。

MSのフランク・ショー最高コミュニケーション責任者(CCO)はX(旧Twitter)にて、「米政府顧客向け支援体制を見直し、中国出身のエンジニアが国防総省関連クラウドに関与しないよう措置を講じた」とコメント。これは、クラウド市場でAWSとグーグルに次ぐ世界3位のMSが、防衛産業や政府機関に対してより堅牢な支援体制を構築しようとする一環とみられる。

MSは2019年、総額100億ドル(約1兆4,740億円)規模の国防総省クラウド契約を獲得したが、法廷闘争の末、2021年に契約は破棄。2022年にはアマゾン、グーグル、オラクル、そしてMSの4社に最大90億ドル(約1兆3,280億円)のクラウド契約が再配分された。

しかしプロパブリカは、MSが中国出身エンジニアに「デジタルエスコート」の監督下で米国内から技術支援をさせていた体制が、サイバー攻撃に対して脆弱な構造であると問題提起。これに対してMSは「米政府の規制を順守し、セキュリティ対策を継続的に強化している」と反論した。

今回の措置は、MSが自社のセキュリティ姿勢を再定義する転機ともなりそうだ。

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