
ドナルド・トランプ大統領が、ベネズエラに対する追加対応を協議するため、国家安全保障会議を招集することが分かった。
ニューシスによれば、1日(現地時間)CNNは複数の関係者の話として、トランプ大統領が同日夕にホワイトハウスで会議を開くと報じた。
会議には、ピート・ヘグセス国防長官、ダン・ケイン統合参謀本部議長、マルコ・ルビオ国務長官ら主要閣僚に加え、国家安全保障チームが出席する予定だ。スージー・ワイルズ大統領首席補佐官、スティーブン・ミラー副補佐官も同席するとみられる、とCNNは伝えている。
ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は、トランプ大統領がこの問題を含む諸懸案について国家安全保障チームと協議していると説明し、「世界の平和を維持することは大統領の責務だ」と強調した。
今回の会議は、カリブ海で麻薬運搬の疑いがある船舶を攻撃した作戦をめぐり、法的根拠への疑問が高まる中で開かれたものである。
ワシントン・ポストは先月28日、複数の関係者の証言として、ヘグセス国防長官が9月2日の作戦時に「乗員全員を排除せよ」と指示し、1度目の攻撃で2人が生存していたことを受け、作戦を統括したフランク・ブラッドリー海軍提督が追加攻撃を命じたと報じた。
当時、トランプ大統領と国防総省は、ベネズエラの麻薬カルテル「トレン・デ・アラグア」を標的とした作戦だったと説明したが、具体的な証拠は示されなかった。
トランプ政権は9月以降、カリブ海や東太平洋で「麻薬運搬船」とする船舶を20回にわたり攻撃してきた。しかし、戦時下でもない公海上で武力を行使することは、国際法上「違法な武力攻撃」にあたるとの批判が根強い。
さらに、最初の攻撃で無防備となった生存者を対象に二度目の攻撃を行った点については、ジュネーブ条約を含む戦時国際法に違反し、戦争犯罪に該当するとの指摘も出ている。
ホワイトハウスは二度目の攻撃があった事実は認めつつも、「ヘグセス長官の指示ではなく、ブラッドリー提督の判断だった」と説明。いずれも権限内の行動だったとして正当性を主張した。
レビット報道官は記者会見で「ヘグセス長官はブラッドリー提督に作戦遂行の権限を付与している」、「提督は脅威を排除するため、法の範囲内で適切に行動した」と述べた。
法的正当性についても「米国民を守るための自衛措置であり、国際水域で国際人道法に従って実施された」との立場を示している。
一方、トランプ大統領は前日、大統領専用機内で記者団に「そんなことが起きたのか分からないし(国防長官も)望んでいないと言っていた」と発言し、「私はそんなことは望んでいなかったはずだ。二度目の攻撃などはなおさらだ」と述べ、責任を否定した。













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