共同開発合意も無視し、構造物20基設置、掘削を進めている可能性

中国が東シナ海に位置する「日中中間線」近くの海域で、先月から移動式掘削船を固定し、新たなガス田の掘削を開始したと日本政府が明らかにした。日本側は遺憾の意を示し、掘削の中止を繰り返し求めているものの、中国は抗議に応じる姿勢を見せず開発を進めているとされる。
内閣官房長官の木原稔官房長官は8日「中国が今月2日、東シナ海の日中中間線の中国側(西側)海域に移動式掘削船を設置したことを確認した」と説明した。その上で「度重なる抗議にもかかわらず、中国側が当該海域で一方的な開発行為を継続していることは極めて遺憾だ」と述べた。掘削地点は沖縄本島の北西約400kmの海域とされるが、日本政府は正確な位置は公表していない。
海上保安庁は周辺海域に航行警報を発令し、外務省も新たな掘削について中国側に複数回にわたり中止を求めたとしている。
産経新聞は「問題の海域で中国の移動式掘削装置が確認されたのは昨年末が初めてで、日本政府は恒久的な掘削施設とみている」と報じた。
東シナ海のガス田開発は日中両国の間で30年以上にわたり懸案となっている。国連海洋法条約では各国の沿岸から200海里(約370km)を排他的経済水域(EEZ)と定めているが、東シナ海では両国のEEZが重複する海域が存在する。日中中間線は両国の沿岸線から等距離となる地点を示すものだ。
両国は2008年に中間線周辺海域に共同開発区域を設けることで合意した。しかし中国はその後、関係悪化などを理由に協議を事実上棚上げし、中間線付近に約20基の構造物を設置、一部ガス田では資源採掘を進めているとされる。日本政府は周辺海域のガス田の状況に関する資料提出を求めているが中国側は応じていないという。
現状では日本が中国の掘削施設に対して実効的な制裁措置を取るのは困難とされる。読売新聞は「中国側が掘削しているガス田の一部が地下で日本側の資源層とつながっており、日本の資源が吸い上げられている可能性も否定できない」と指摘している。
















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