
オランダのマキシマ王妃(54)が予備役として入隊し、訓練を受けている。海外メディアは、米国との大西洋同盟が揺らぐ中で、欧州の安全保障不安を映す象徴的な動きだと捉えている。
AP通信などによると、ウィレム=アレクサンダー国王の妻であるマキシマ王妃は4日(現地時間)、陸軍の予備役として入隊した。
王室は発表資料で、安全保障をこれまでのように当然視できなくなったことが入隊決断の理由だと説明した。予備役の入隊上限は55歳で、王妃は年齢制限まで残り1年というタイミングで踏み切った形になる。王室は、王妃が多くの国々と同様に安全保障に貢献したい意向を持っているとも付け加えた。
王妃の入隊は、王位継承者である長女のカタリナ=アマリア王太子妃に続く動きでもある。王太子妃は先月入隊し、基礎訓練を終えた後、伍長に昇進したという。
王妃は兵の階級から訓練を始め、課程を修了すれば中佐に昇進する見通しだ。
民間放送局RTLは、王妃が先週、軍服と関連装備を受け取り、4日から訓練プログラムに参加すると報じた。王室がインスタグラムで公開した写真には、拳銃射撃の訓練やロープ登攀、隊列を組んだ行進の様子が写っている。
オランダ(人口約1,840万人)の予備役は約9,200人で、ここ数年は増加傾向が続き、2030年には2万人に達すると見込まれている。制度は徴兵制ではなく志願制だ。
ロシアによるウクライナ侵攻以降、戦争拡大への懸念が欧州全体で強まった。加えて、米国の安保関与を巡る不透明感も増しており、各国は自立した防衛力の強化を急いでいる。
最近は、ドナルド・トランプ米大統領がグリーンランドの領有に言及したことや、関税を巡る摩擦も重なり、米欧の大西洋同盟は大きな試練に直面している。
ニューヨーク・タイムズは、ノルウェー、ベルギー、スペイン、英国などでも王室関係者が軍務に就いていると報じ、これは王室の特異な行動を強調するためではなく、軍務が欧州社会で再び通常の義務として位置付けられつつあることを示すものだと伝えた。
欧州の王族には入隊の伝統がある。ベルギーでは5年前、王位継承者のエリザベート王女が王室公務に備え、ブリュッセルの軍学校で1年間学んだ。父のフィリップ国王も、ブリュッセル中心部の王立軍学校に通った経歴を持つ。
ドイツでも、軍事力を高めるため新兵確保を拡大する政府計画が議会で承認された。
フランスは昨年11月、18歳と19歳の志願者数千人を訓練して戦力を補強する新たなプログラムを公表した。今夏に選抜される3,000人から開始し、2030年までに毎年1万人へ段階的に増やす計画という。さらに、2035年までに年間最大5万人の志願兵確保を目標に掲げている。
















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