
総務省が世界的に急増する衛星通信妨害行為に対応するため、次世代セキュリティ技術開発支援に乗り出すと日本経済新聞(日経)が12日に報じた。
ウクライナや中東などの紛争地域で衛星網の混乱が国家安全保障の重要な要素として浮上する中、政府は民間企業の技術実証と部品国産化を全面的に支援し、独自の宇宙通信網の安全性確保を目指す。
総務省は2026年度から衛星通信の妨害を防ぐ技術を開発する企業への補助金支給を開始する計画だ。この事業の最終目標は2033年頃に当該技術の商業展開を実現することだ。
近年、ウクライナをはじめフランス、オランダなど欧州各国で通信・放送サービスの中断や混信事故が相次いでおり、関係当局はウクライナ侵攻を続けるロシアの関与可能性が高いと分析している。
中東地域でも衛星通信が政治的対立の焦点になっている。反政府デモが続くイランでは、当局が米国のスペースXの衛星通信サービス「スターリンク」の電波を意図的に遮断する事例が報告されている。
こうした国際情勢を踏まえ、政府は地上ネットワーク分野で蓄積した既存の通信安全技術を宇宙産業に拡張し、海外依存度を低下させて国家安全保障を強化する戦略を立てた。
具体的な支援計画によると、総務省は2026年夏から実証実験を開始し、2028年度までに関連機器の開発を完了する方針だ。支援対象は通信機器ベンダー、盗聴防止素材の製造業者、高強度暗号ソフトウェア企業などを含む。資金支援は宇宙航空研究開発機構(JAXA)が運営する「宇宙戦略基金」を通じて行われ、課題ごとに最大25億円が投入される予定だ。
衛星機器は大気圏外での実証実験が必須だが、膨大な打ち上げ費用のため民間企業単独では推進が難しい状況だ。総務省の関係者は「国内外で軍民両用(デュアルユース)衛星通信利用が拡大傾向にある」とし、「民間衛星インフラを柔軟に活用しようとする防衛指針に合わせて高度なセキュリティ対策を講じることが不可欠だ」と述べた。
米国防総省も軍事通信に商業用衛星を積極活用する計画を立てており、防衛省も2025年7月に宇宙領域防衛指針を通じて「衛星コンステレーション」など民間インフラの活用方針を明確にした。
専門家らは軍民両用衛星が攻撃を受けた場合、機密漏洩や通信障害など国家的危機に直結する可能性があるため、衛星セキュリティ市場の需要が世界的に急速に拡大すると、日経は展望していると伝えた。













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