
ロシアが韓国のウクライナ支援参加の可能性をめぐって対抗措置を警告し、韓露関係の緊張が高まっている。
ロシア国営タス通信によると、マリア・ザハロワ外務省報道官は21日、韓国が北大西洋条約機構(NATO)のウクライナ支援プログラムである「ウクライナ優先要求リスト」(PURL)への参加を検討していることに関連して、「この場合、我々は非対称措置を含む対応をせざるを得ない」と述べた。
ザハロワ報道官は韓国の参加検討に関する報道を受け「驚いた」と述べ、強い不満を表明した。ザハロワ報道官は、韓国がいかなる形であれ武器供給に参加すれば「ウクライナ紛争解決の展望を損ない、韓露関係に回復困難な打撃を与えるだろう」と主張した。
また、「こうした措置は朝鮮半島における建設的対話が復活する展望をも損なう」と続けた。
ロシアは、韓国がこれまでウクライナに殺傷兵器を供与してこなかった点を「両国関係のさらなる悪化を防ぐための不可欠な条件」と位置づけながらも、PURL参加は従来の方針と相容れないと主張した。
米国の無償支援縮小後に確立した「ウクライナ武器支援体系」
議論の焦点となっているPURLは、NATOがウクライナ支援に向けて設けた武器調達プログラムだ。
この制度は、米国がウクライナへの無償武器支援を縮小した後にNATOが構築した支援の枠組みで、参加国が資金を拠出し、米国製の武器・装備を購入してウクライナに提供する仕組みだ。
すでに多くのNATO加盟国が参加しているほか、オーストラリアやニュージーランドなどNATO非加盟国も参加している。共同通信の報道によると、日本も参加を決定したとされる。
韓国政府は参加の是非をまだ決定していないものの、NATOと様々なウクライナ支援策を継続的に協議していると明らかにした。2025年7月に新設されたPURLも検討対象の一つとされている。
仮に参加する場合でも、殺傷兵器ではなく非殺傷装備を中心とした支援に限定する案が浮上している。
韓国はロシアのウクライナ侵攻以降、人道支援と防弾服・軍需品など非殺傷装備を中心とした支援方針を維持してきた。
一方、ロシア、米国、ウクライナの3カ国は、停戦に向けた交渉を続けていると伝えられている。ロシア側は交渉が容易ではないとしながらも、実務的に進んでいるとの見方を示した。
「非対称対応」のカード…露朝軍事協力の変数
ロシアが言及した「非対称措置」の具体的な内容は明らかにされていないが、専門家からはいくつかの現実的な対応可能性が指摘されている。
最も注目されるシナリオは北朝鮮との軍事協力の拡大だ。
プーチン大統領が北朝鮮との軍事協力を強化している中で、韓国のPURL参加が現実化した場合、ロシアがこれを対抗手段として活用する可能性も指摘されている。
露朝間の軍事協力が急速に深まるなか、韓国が参加に踏み切れば、ロシアが北朝鮮への軍事技術協力や武器支援を拡大するとの見方がある。
これ以外にも、ロシアが外交関係を縮小したり、韓国を対象とした軍事活動を増加させるかたちで圧力をかける可能性があるとの見方も出ている。
韓国が実際に参加した場合、韓露関係が急速に悪化し、北朝鮮の核問題をめぐる協力にも影響が及ぶ可能性があるとの観測も示されている。
















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