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「27兆円の穴、誰が埋めるのか」違憲判決後も続くトランプ政権の”関税収入防衛戦”

望月博樹 アクセス  

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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米連邦最高裁がトランプ政権による相互関税を違憲と判断したことを受け、これまで関税名目で徴収された税金の返還手続きに注目が集まっている。

AP通信は21日(現地時間)、通商専門弁護士の発言を引いて、企業が最高裁判決によって関税返還を受ける可能性は高いものの、その過程は混乱を伴う恐れがあると伝えた。

最高裁は前日の判決で返金方法について具体的に言及せず、混乱の拡大が懸念されている。違憲判断に反対した少数意見のブレット・カバノー判事は「数十億ドル規模の返金は米財務省に大きな影響を与える」と懸念を示した。

トランプ大統領は記者会見で、最高裁が返金問題への言及を避けたことを批判した上で、「今後5年間、法廷闘争が続くだろう」と語った。ベッセント財務長官も「最高裁は政府が必ず返金すべきかを判断せず、この問題を国際貿易裁判所へ差し戻した」と述べた上で、返還を巡る法廷闘争は「数週間、数か月、あるいは数年かかる可能性がある」と続けた。

AP通信は、ペンシルベニア大学ウォートン校の予算モデル(PWBM)による試算として、関税返還額が少なくとも1,750億ドル(約27兆1,000億円)に達する可能性があると報じた。

米通商代表部(USTR)元当局者のパトリック・チルドレス氏は、政府が企業に対し先行的に関税を返還する方法や、企業が米税関・国境警備局(CBP)を通じて申請する方式が考えられたものの、トランプ政権はこれらに代わり法的対応を示唆したと、米政治メディア「アクシオス」に語った。

このため企業は国際貿易裁判所など下級審に提訴し、返還手続きを進める見通しだ。法律事務所「クラーク・ヒル」が顧客に送付した書簡によると、返還手続きはCBPやニューヨークの国際貿易裁判所、その他の下級裁判所の連携により進められる可能性が高いとAP通信は報じている。

関税規模の大きさと法的手続きの複雑さから、返還には相当な時間がかかるとみられる。TDセキュリティーズは報告書で、関税返還の支払いまでに12〜18か月を要する可能性があると分析した。通商専門弁護士のジョイス・アデトゥトゥ氏はAP通信に、「最高裁がトランプ関税を明確に退けた以上、いかなる返還手段も用意しないのは難しい」と指摘しつつ、「金額が巨大なため裁判所や輸入業者にとっても負担となるだろう」と語った。

マリア・カントウェル上院議員(ワシントン州・民主)は、ベッセント財務長官に対し返還手続きの説明を求める書簡を送付した。書簡で同議員は「現政権は米企業から数千億ドルを違法に徴収しており返還が必要だ」とした上で、「納税者に対し公平かつ迅速に返還計画の詳細を示すべきだ」と主張した。

米商工会議所の政策担当幹部ニール・ブラッドリー氏は声明で「不当な関税の迅速な回収と関税政策の再設定を求める」と明らかにした。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、1,500社以上が最高裁判決前から関税返還を求める訴訟を提起していたという。

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