
「ベトナム戦争のような事態になる可能性がある」
イラン側が警告を発した。続いて米国の記者からも同様の趣旨の質問が出た。イランに米軍の地上部隊を投入した場合、ベトナム戦争のような長期戦に陥る可能性があるのではないかという指摘だ。これに対してドナルド・トランプ米大統領は「私は何も恐れていない」と述べ、地上部隊投入の可能性を否定しなかった。こうした発言はイラン当局者の警告と、それに基づく記者の質問が相次いだ場で出たものだと英スカイニュースや米CNNなどが17日(現地時間)報じた。
この発言は単なる政治的発言にとどまらず、実際の軍事的動きと連動し波紋を広げている。これに先立ち、米メディアのアクシオスは米軍が兵力や装備の再配置を進めており、戦争の長期化の可能性も内部で検討していると伝えた。トランプ大統領も「必要であれば地上部隊を投入する可能性がある」と述べ、作戦の選択肢を残している状況だ。
実際の戦力移動はすでに始まっている。米軍は強襲揚陸艦「トリポリ」と「ニューオーリンズ」を中心に、約5,000人規模の兵力を中東に展開している。この戦力は海岸への部隊投入と橋頭堡の確保を担う両用即応群(ARG)で、空爆後に地上部隊を投入する典型的な作戦における中核段階に位置づけられる。特にトリポリはF-35Bステルス戦闘機とヘリコプターの同時運用が可能で、航空攻撃と上陸作戦を同時に遂行できる小型空母級の戦力と評価されている。単なる抑止を超え、実戦投入を視野に入れた動きである点で注目される。
イラン本土上陸、その現実性は

ただし、イラン本土への上陸作戦は軍事的に極めて難易度が高いとみられている。イランは長距離対艦ミサイルや機雷、沿岸砲、ドローン戦力を組み合わせた接近阻止・領域拒否(A2/AD)体制を構築しており、外部勢力が海岸に接近すること自体が容易ではない。特にホルムズ海峡一帯は世界でも有数の防衛密集地域とされ、上陸部隊が露出した場合、大きな損害が出る可能性がある。
米軍が投入した海兵隊の役割も次第に具体化している。18日、米ABCニュースは海兵遠征部隊(MEU)がイラン沿岸での限定的な奇襲作戦や拠点確保任務に投入される可能性が高いと報じた。特にホルムズ海峡周辺の沿岸地域を攻撃し、海上航路の確保を図る作戦が有力視されている。ただし専門家はこの戦力だけで長期的な地上戦を遂行するのは難しいと指摘する。海兵遠征部隊は迅速な投入と撤収を前提とした部隊であり、長期占領や大規模戦闘には追加兵力が不可欠だという分析だ。
このため、実際に作戦が行われる場合、全面的な上陸よりも限定的な打撃や特殊部隊の投入、航空戦力を組み合わせた複合的な作戦となる可能性が高いとの見方が出ている。
「1時間で機能停止」インフラ攻撃シナリオ
トランプ大統領が言及した電力網攻撃も重要な変数だ。米軍はステルス戦力や巡航ミサイル、サイバー戦を組み合わせ、国家の重要インフラを短時間で機能停止させる能力を保有しており、これは地上部隊投入前に指揮・統制システムを無力化する目的で用いられる。しかし、こうした攻撃はイランの報復を招く可能性が高く、中東の米軍基地や海上交通路にまで戦火が拡大するリスクも同時に抱えている。
「数週間か数カ月か」…戦争の長期化見通しに隔たり
戦争期間をめぐる見通しも分かれている。トランプ大統領は短期決戦を強調しているが、アクシオスは内部的には数カ月以上、9月まで続く可能性も排除していないと伝えた。空爆後に地上戦、占領、安定化へと進む場合、戦闘が長期化する可能性があるという分析だ。実際の戦況も短期戦にとどまらない様相を見せており、今回の衝突が長期戦へと発展する可能性が高まっている。
















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