米ニューヨーク・ラガーディア空港衝突事故直前、管制に混乱の可能性

米ニューヨークのラガーディア空港の滑走路で着陸中のエア・カナダ・エクスプレス機が消防車両と衝突する事故が起きる直前、空港管制を巡って混乱が生じていた可能性があるとの報道が出た。
ニューヨーク・タイムズは交信記録を基に、事故直前に消防車両が滑走路を横断する許可を管制室に求め、管制側はいったん通過を認めていたと伝えたという。しかしその直後、管制官は消防車両の先頭の1号車に対し、緊迫した声で何度も停止を指示したとされる。AP通信は、その約20分後の音声に「先ほど緊急事態に対応していたが私が失敗した」と受け取れる発言が残っていたと報じている。
また、NBCが入手して公開した空港の監視カメラ映像には、消防車両が滑走路に進入した直後、着陸したばかりの旅客機が高速で車両に衝突する様子が映っていたとされる。
この消防車両はニューヨーク・ニュージャージー港湾局所属の航空機救難消防車で、事故直前、機内で異臭がするとの通報があったユナイテッド航空機に対応するため出動していた。米連邦航空局(FAA)によると、事故機はカナダ・モントリオール発のエア・カナダ・エクスプレス8646便でボンバルディアCRJ900型機だったという。
事故機は22日午後11時45分頃(米東部時間)、ラガーディア空港の滑走路に着陸した後、航空機救難消防車と衝突した。事故により操縦士2人が死亡し、乗客・乗員ら多数が負傷した。機内には乗客72人、乗員4人の計76人が乗っていた。
ラガーディア空港を管轄するニューヨーク・ニュージャージー港湾局は記者会見で、乗客と乗員41人が病院に搬送され、このうち32人が退院したと説明した。負傷者の一部は重傷で、消防車両に乗っていた隊員2人も入院したが、容体は安定していると伝えられている。
生存した乗客は事故直後の混乱した状況を証言している。
ニューヨーク州在住のレベッカ・リクワリさんはニューヨーク・タイムズに対し、衝突直前に客室乗務員が緊急着陸の可能性を乗客に知らせており、事故後は乗客自身が非常口を探さなければならなかったと語った。また「前方にいた客室乗務員が機外に投げ出され、指示を受けることができなかった」と当時の緊迫した状況を振り返った。衝突の衝撃で座席ごと機外に投げ出された客室乗務員は片脚を骨折したが一命は取り留めたという。
FAAは事故直後、ラガーディア空港のすべての航空機に離着陸停止措置を出し、23日午後には一部滑走路の運用が再開された。米国家運輸安全委員会(NTSB)は調査チームを現地に派遣して事故原因の調査を進めており、カナダ当局も調査に加わっている。
ショーン・ダフィー運輸長官は記者会見でラガーディア空港は「必要な管制人員を確保している」としつつも、米国の航空管制官不足という構造的な問題を依然抱えていると述べた。
事故当時は2人以上の管制官が勤務していたというが「何が誤っていたのかを具体的に言うのは難しい」として、事故原因についての明言は避けた。
航空便追跡サイトのフライトアウェアによると、この事故の影響で23日午後にはラガーディア空港を行き来する航空便600便以上の欠航が発生したという。ラガーディア空港はジョン・F・ケネディ国際空港、ニューアーク・リバティー国際空港と並ぶニューヨーク都市圏の主要3空港の一つで、主に国内線など短距離路線の運航が中心となっている。
















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