ウクライナの要請から3年で最終的に拒否
独首相「ウクライナにタウルスミサイルは不要」
国際社会の関心がイランなど中東情勢に集中し、ロシアによるウクライナ侵攻が人々の関心からやや遠ざかる中、ドイツはウクライナへのタウルス巡航ミサイル提供を見送る方針を最終的に固めた。2025年1月に米国のドナルド・トランプ第2期政権が発足し、米国がウクライナ支援を大幅に縮小して以降、ドイツはウクライナへの軍事支援規模で世界最大級の支援国として存在感を強めてきた。

25日(現地時間)AFP通信によると、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は25日、議会で議員との質疑に応じる中で「ウクライナはもはやタウルスミサイルを必要としていない」と明言したという。メルツ首相はその理由について「ウクライナ国内で独自に生産された長距離打撃兵器の在庫は十分にある」とし「戦争開始時と比べてウクライナの兵器製造技術は大きく進歩した」と説明した。
メルツ首相のこの発言は、ウクライナ政府が先に「タウルスはもう必要ない」と伝えてきたという意味ではなく、ドイツ政府が現時点では供与の必要はないと判断していることを示した発言と受け止められる。

タウルスはドイツの防衛企業が開発した長距離空対地巡航ミサイルで、500キロを超える射程と高い精度を持つ。軍事専門家の間では、ウクライナ領空から発射し、ロシア軍の地下深くにあるバンカーまで破壊できる可能性があるとみられてきた。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は2023年5月、ドイツに対して初めてタウルス巡航ミサイルの提供を正式に要請した。当時は2022年2月の開戦から1年以上が経過し、ウクライナ軍がロシア本土も視野に入れた大規模反攻作戦の開始を控えていた時期だった。
これに敏感に反応したのはロシアだった。ウラジーミル・プーチン露大統領は機会あるごとに「ドイツがウクライナにタウルスミサイルを引き渡せば、ロシアとドイツの関係は完全に壊れる」とドイツをけん制してきた。伝統的にロシアとの関係を重視してきたドイツ社会民主党(SPD)のオラフ・ショルツ前首相も、タウルスミサイル提供については明確に線を引いていた。

保守系のドイツ・キリスト教民主同盟(CDU)を率いるメルツ首相は、野党代表時代にウクライナのキーウを訪問し、ゼレンスキー大統領と会談した際に「CDUが政権を担えばタウルスミサイルを提供する」と約束していた。しかし、2025年の総選挙でCDUが勝利し、首相に就任した後にメルツ首相は態度を変え「検討中」と繰り返して時間をかけてきた。このため、ウクライナ国内では「タウルスミサイル提供の約束を履行すべきだ」との声が上がっていた。
メルツ首相はこの日、タウルスミサイル提供は現実的な選択肢ではないと明確にした一方で、ウクライナへの軍事支援は継続する考えを改めて示した。メルツ首相は「現在のウクライナ軍の装備状況は決して悪くないが、武器購入のための資金確保に苦しんでいる」と述べ「ウクライナの継続的な兵器生産のため、西側諸国が資金を動員しなければならない」と強調した。ドイツ政府は2026年の1年間にIRIS-T防空システムを含む総額115億ユーロ(約2兆1,000億円)規模の軍事支援を行う方針を明らかにしている。
















コメント0