
ウクライナが湾岸諸国との軍事協力を進める中、中東での戦争に巻き込まれつつある。
ロシアとの戦場で有効性が実証されたイラン製ドローンへの対処技術を湾岸諸国に提供する方針を示したことを受け、イランは中東地域にあるウクライナの支援施設を標的にすると表明した。
ニューヨーク・タイムズによると、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は28日(現地時間)、カタールで開いたオンライン記者会見で中東歴訪の成果について説明し、「サウジアラビア、カタールとはすでに協定を締結しており、アラブ首長国連邦(UAE)とも最終合意に達することを期待している」と述べた。

ゼレンスキー大統領は「カタール、UAEとの協定は10年間継続し、事業規模は数十億ドルに達する可能性がある」と説明した。ウクライナは中東での戦争を機に、これまでの軍事支援受給国から兵器供給国への転換を図っているとみられる。ロシアとの4年以上に及ぶ戦争の中で、武器や弾薬の不足を補うために開発した低コストの革新的な兵器を輸出する機会と捉えているという。
ウクライナ軍は、市販品として容易に入手できるVRゴーグルや商用ドローンの部品など、民生技術を活用して戦力を強化してきた。イランは、世界的なエネルギー危機を引き起こし、米国とイスラエルの戦意をそぐ手段として、主にドローンを用いて中東諸国を攻撃しているとされる。
ゼレンスキー大統領は「イラン製ドローンの迎撃経験という点で、ウクライナほど支援できる国はない」と述べた上で、「我々は経験を共有しており、相手国もこれを高く評価している」と強調した。カタール国防省も声明で、今回の協定について「ミサイルおよび無人機への対応能力に関する専門知識の共有が含まれている」と明らかにした。
ゼレンスキー大統領は、商用ドローンの具体的な販売規模については明らかにしなかったが、ハンガリーの反対で実現していない900億ユーロ(約16兆5,600億円)規模の欧州からの資金支援の空白を埋めるため、中東諸国による財政支援策についても併せて協議したと説明した。
また、ロシアの空爆で被害を受けた自国のエネルギー不足を解消するため、中東からのエネルギー輸入問題も協議の俎上に載った。

ウクライナ軍はこの4年余り、ロシアが発射した数万機のイラン製「シャヘド」自爆ドローンを迎撃する中で、実戦技術を蓄積してきた。イラン製ドローンを低コストで迎撃できるウクライナの新型兵器は、中東地域で新たな需要を生み出している。ゼレンスキー大統領は、今回の中東での戦争勃発後、即応態勢の一環として、ウクライナの防空専門家約200人を中東地域に派遣したことも明らかにした。

国際社会では、ウクライナが兵器供給を通じて中東での戦争に巻き込まれているのではないかとの指摘も出ている。イランは前日、UAEのドバイに配備されたウクライナのドローン対処設備を空爆したと主張した。
これに対し、ウクライナはイランによる虚偽の宣伝だとして、空爆したとの主張は事実ではないと反論した。ただ、イランの発表は、最大の後ろ盾であるロシアの敵であり、自国の戦争計画を妨げかねないウクライナを公然と敵視した点で注目される。ゼレンスキー大統領は、自国軍が直接戦闘に参加する可能性について「そのような議論は行われていない」と述べ、関与を否定した。
一方、ウクライナへの侵攻を続けるロシアは、中東での戦争による反射的利益を得ている。特に、米国政府が原油高を懸念してロシア産原油に対する制裁を一部緩和したことで、ロシアはより多くの戦費を確保できるようになった。ゼレンスキー大統領は「ロシアの収益増加は、結果として米国に対するイランの攻撃を支えることになりかねない」と批判した。
ウクライナは、バルト海沿岸のウスチ・ルガ港など、ロシアの石油精製施設を狙ったドローン攻撃も続けている。
ゼレンスキー大統領は、一部の友好国の懸念に対し、「ロシアが我々のエネルギーインフラへの攻撃を中止する場合に限り、我々も攻撃を停止する」との立場を示した。
















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