「最悪のシナリオに備える」EU、中東発の危機で燃料配給制を検討
欧州連合(EU)は、中東戦争の長期化に伴う最悪のエネルギー危機に備え、燃料配給制の導入や戦略備蓄油の追加放出という強力な措置まで検討している。
欧州連合(EU)のヨルゲンセン欧州委員(エネルギー担当)は、英紙フィナンシャル・タイムズとの3日のインタビューで、逼迫したエネルギー需給状況に言及し、「今回の事態は長期的な危機となり、エネルギー価格は非常に長い間高水準を維持するだろう」と悲観的な見方を示した。
続けて今後の対策について、「現時点では航空燃料やディーゼルなどの配給制を実施する段階ではないが、最悪のシナリオに備えている」とし、「後で後悔するよりも事前に備える方がよい」と強調した。
またヨルゲンセン欧州委員は、乱高下する原油価格の抑制に向けて、「状況がさらに悪化すれば、戦略備蓄油の追加放出の可能性を排除しない」と警告した。EU加盟国は先月、原油価格の急騰を抑えるため、すでに過去最大規模の戦略備蓄油を市場に放出している。ただし、具体的な追加放出の時期や条件については言及を避け、「最も適切で必要なタイミングで備蓄油カードを使えるよう準備する」と述べるにとどめた。

一方で、今年予定されているロシア産液化天然ガス(LNG)の輸入停止措置は、計画通り揺るぎなく進められる見通しだ。ヨルゲンセン欧州委員はこの方針に変更がないことを改めて確認し、不足するガスはアメリカなどの同盟国から確保するため全力を尽くすと述べた。また、EUエネルギー相との緊急オンライン会議でも、ガス価格上限制度など、2022年のロシアのウクライナ侵攻直後に導入された非常措置の再導入を検討していることを明らかにしている。
このように欧州がエネルギー危機に神経を尖らせている背景には、最近のアメリカとイランの予測不能な戦況がある。かつては両国の交渉の動きにより戦争終結への期待も高まったが、ドナルド・トランプ米大統領が再び強硬な発言を繰り返し、中東の緊張は最高潮に達している。
実際、トランプ大統領は開戦33日目の1日、国民向け演説でイランとの交渉進行を認めつつも、「今後2〜3週間にわたりイランに極めて強力な打撃を加える」と警告し、世界のエネルギー市場を再び冷え込ませた。
















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