
親中派とされる台湾の最大野党・国民党の朱立倫主席が、習近平国家主席の招待を受け、7日から6日間の日程で中国への公式訪問に踏み切った。国民党トップによる訪中は約10年ぶりとなる。台湾独立志向を鮮明にする頼清徳政権は、今回の訪中が米国による台湾への武器売却を阻止する足がかりになる可能性があるとして、強い警戒感を示している。
朱主席は出発に先立ち台北で行った記者会見で、「国際情勢が混迷し、戦火が拡大する中で、台湾は世界で最も危険な地域と見なされている」と現状を分析。その上で「党派を問わず、台湾が戦場になることを望む者はいない」と断じ、訪中の目的は両岸間の平和構築にあると主張した。中国側では、閣僚級に相当する宋涛・国務院台湾事務弁公室主任が上海の虹橋空港で朱主席を出迎えるなど、異例の厚遇で迎えた。
朱主席は8日に孫文が眠る南京の中山陵を参拝し、9日に北京へ移動。10日には習主席とのトップ会談に臨む予定だ。中国共産党機関紙系の環球時報は、今回の訪問が民進党政権下で損なわれた中台間の信頼回復に資するとの期待を表明している。
一方、頼清徳総統は同日、民主活動家・鄭南榕の没後37年追悼式に出席し、「独裁者からの見返りだけで平和を実現することはできない」と批判を強めた。「平和とは単に戦争がない状態を指すのではなく、主権の保障と民主的な生活体制の維持が不可欠だ」と指摘。台湾にとって最大の課題は中国による執拗な圧力と威嚇であるとし、「民主主義が闘いによって獲得されたように、平和もまた力によってのみ守られる」と強調した。
習主席は、米中首脳会談を約1カ月後に控える中で行われる今回の会談を通じ、台湾問題への米国の介入を牽制する狙いがあるとみられる。かつて民主化運動に関わり民進党に所属していた経歴を持つ朱主席だが、現在は頼総統が進める400億ドル(約6兆2000億円)規模の国防予算増額に反対の立場を取っている。折しもトランプ政権は、5月14日から予定される米中首脳会談を前に、台湾への約130億ドル(約2兆円)規模の武器売却延期を決定したばかりであり、中台を巡る国際情勢は新たな局面を迎えている。
















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テイド
鄭麗文主席です。