
ドナルド・トランプ米大統領が仲介した米・イランの休戦後も、イランはホルムズ海峡の支配権を一層強化し、世界のエネルギー市場に新たな変数として浮上した。
現地時間8日付の米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、イランは1日あたりの海峡通過船舶数を10隻程度に制限し、船舶に対してイスラム革命防衛隊との事前調整や通行料の支払いを求めているとのことだ。
報道によれば、イランは休戦期間中も海峡の通航を自国軍の管理下に置く姿勢を明確にしており、実際に8日には4隻のみ通過が許可されたという。これは、戦争前に1日100隻以上が通行していた状況と比べると大幅な減少だ。イランは船舶の規模に応じて最大200万ドル(約3億1,800万円)を請求し、支払いは仮想通貨や中国人民元でも受け付ける案を示したという。
イランは戦争中、許可なく海峡を通過しようとする船舶を攻撃して航路支配力を誇示していたが、休戦後はこれを制度化する動きを見せている。イラン産原油や友好国の船舶は自由に通過させる一方、親米・親イスラエルの国の船舶は制限する差別的通航体制も推進していると伝えられている。
湾岸産油国は、サウジアラビアやアラブ首長国連邦など輸出原油の大部分をホルムズ海峡に依存しており、通行料を事実上イランに支払う構造が固定化すれば、経済的負担はもちろん海上輸送の主導権までイランに握られる可能性があるとして強く反発している。国際海洋法上、自然海峡で通行料を課すことは認められていない点も、反対理由として挙げられている。
問題は、米国が空中戦では優位を示したにもかかわらず、実際の世界原油輸送の要所でイランの影響力拡大を抑えられていない点にある。
休戦が成立しても、ホルムズ海峡を誰が掌握しているかが、その後の交渉や市場の動向を左右する重要な変数になったとの分析がある。WSJによれば、海峡を通過する物量は世界の海上原油の38%、液化天然ガスの19%に達し、肥料・化学製品・半導体製造に用いられるヘリウム輸送においても重要だという。
















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