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「金正恩でさえここまで言わない」支持者が言い放った一言、トランプ”精神異常説”と弾劾訴追案が同時に動き出した

梶原圭介 アクセス  

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
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トランプ大統領の「文明消滅」発言に波紋 MAGA支持層からも「修正25条」発動を求める声

ドナルド・トランプ米大統領が「狂った連中」「一つの文明が消滅する」など、イランに対して連日過激な発言を繰り返していることに関し、同氏の判断力と職務遂行能力を巡る論争が米国内で急速に広がっている。批判はトランプ氏の中核的な支持層であるMAGA(米国を再び偉大に)陣営からも噴出している。

トランプ大統領は7日(現地時間)、イランとの交渉期限の約12時間前に、「今夜、一つの文明が完全に消滅する。二度と戻れないだろう」「私はそんなことが起こるのを望んでいないが、おそらくそうなるだろう」と自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に投稿した。前日の復活祭の朝には「(ホルムズ)海峡を開けろ。さもないと地獄を見ることになる」と、罵詈雑言を交えた脅迫を繰り返した。

国家元首によるこうした暴言の連続に、長年の熱烈な支持者たちまでもが公然と離反し始めた。

MAGA陣営からも「虐殺を夢見る狂信者」と批判

陰謀論者でトランプ氏の支持者だったアレックス・ジョーンズ氏は、SNS「X(旧Twitter)」に投稿した動画で、「『文明全体が消滅する』という発言は、ジェノサイド(集団殺害)の定義そのものだ」と非難した。さらに「北朝鮮の金正恩(総書記)でさえ、これほど卑劣な言い方はしない。我々(米国)が相手を恐怖に陥れている」と述べた。NBCニュースによると、ジョーンズ氏は合衆国憲法修正第25条を発動し、トランプ氏を職務から解任できるかについても公然と言及した。

保守系論客のタッカー・カールソン氏は、「今こそ大統領に『NO』と直接言うべき時だ」とし、軍幹部らに対し、イランの民間人殺害計画を拒否するよう呼びかけた。また、トランプ氏の投稿を「核戦争への第一歩」と断じた。

右派のマージョリー・テイラー・グリーン元下院議員は、自身のXアカウントで「修正第25条!!!」と投稿し、「文明全体を殺すことはできない。これは狂気だ」と批判。保守論客のキャンディス・オーウェンズ氏も「修正25条が発動されるべきだ。彼は集団殺害を夢見る狂人だ」と主張した。

元ホワイトハウス報道官のアンソニー・スカラムーチ氏は、トランプ氏を「狂人」と表現して職権剥奪を要求し、ミネソタ州知事のティム・ウォルツ氏も「大統領は正気ではない」と批判を投げかけている。

民主党が弾劾訴遂案を提出 修正第25条の発動要求も

学界からも懸念の声が上がっている。ジョージ・ワシントン大学のピーター・ロッジ教授は、AFP通信に対し「大統領は以前よりも不安定に見える」と評価する一方、交渉圧力を高めるための虚勢である可能性も指摘した。元ホワイトハウス法律顧問チームのジェナ・エリス氏は、「大統領は自身が無敵であると感じ始めている」と指摘。「行政権限は無制限であるという独善的な信念が、不安定な地政学的状況下での意思決定に結びつけば、深刻な事態を招きかねない」と警鐘を鳴らした。

政界では実際に弾劾に向けた動きが始まった。民主党のベテラン、ジョン・ラーソン下院議員は弾劾訴追案を提出し、「トランプ氏は解任されるべき要件をすでに満たしており、状況は悪化の一途をたどっている」と主張した。ラーソン氏は、復活祭での不適切な発言や「文明消滅」の脅迫は戦争犯罪の予告であり、米国の安全保障を脅かすものだと付け加えた。

ナンシー・ペロシ前下院議長ら民主党議員70人は、合衆国憲法修正第25条の発動を呼びかけた。同条項は、副大統領と閣僚の過半数が「大統領は職務遂行が困難」と判断した場合、副大統領に権限を移譲することを規定している。共和党内でも、ジョン・カーティス上院議員が議会の承認なき戦争の停止を求めるなど、亀裂が表面化している。

トランプ大統領「批判は聞いていない」

一方、トランプ大統領本人は自身の精神状態に関する議論を一蹴している。6日の記者会見で精神状態を問われた際、「そんな話は聞いたことがない。もしそうなら、私のような人間がもっと必要になるだろう」と強弁した。また、ニューヨーク・ポスト紙のインタビューでは、自身を批判したカールソン氏を「IQが低く、現状を全く理解していない」と一蹴した。

米調査会社モーニング・コンサルトの世論調査によれば、トランプ氏の支持率が好転している州は50州中17州にとどまり、年初の22州から大幅に減少した。NBCニュースは、ガソリン価格が1ガロンあたり約0.26ドル(約40円)上昇するなか、支持政党を問わず有権者が戦争に疲弊していると伝えた。

ただし、現時点での停戦合意により、弾劾議論が実効性を得るかは不透明だ。共和党が上下両院で多数派を占める現状では、弾劾訴追案が可決される現実的な可能性は低いとの見方が強い。

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