
ドナルド・トランプ米大統領は米東部時間13日午前10時(日本時間同日午後11時)、イランが一方的に管理・封鎖を続けるホルムズ海峡に対し、米海軍による「逆封鎖(カウンター・ブロック)」の開始を宣言した。これにより、イランに通行料を支払った船舶や中国関連のタンカーも米軍の阻止対象となり、中東情勢は「双方向封鎖」という極限の緊張状態に突入した。
中国国営新華社系のSNSアカウント「牛弾琴(ニュウタンチン)」は13日、米国の措置を「理性を欠いた暴挙」と断じ、「どちらが先に瞬きをするかを競う愚かなチキンレースに等しい」と激越な言葉で非難。原油価格の急騰が米国内の物価高を招き、トランプ政権自身が弾劾や中間選挙での大敗という「自滅」に向かっていると指摘した。
イスラマバード協議の決裂と深まる亀裂
この強硬措置は、4月11日から12日にかけてパキスタンのイスラマバードで行われた、JDバンス副大統領率いる米代表団とイラン側との停戦交渉が合意に至らず決裂したことを受けたものだ。中国現代国際関係研究院の秦天副所長は「双方の要求が非対称であり、戦略的不信が核心問題の解決を阻んでいる」と分析。米国の武力行使は「紛争の無制限な拡大を招く」と警告している。
米軍機撃墜と中国の「武器供与」疑惑
さらに米中関係を悪化させているのが、イランへの秘密裏な武器供与疑惑だ。4月3日、イラン南西部で米空軍のF-15E戦闘機が肩越し式地対空ミサイル(MANPADS)によって撃墜された。米当局は、中国が熱追尾とフレア識別能力(IRCCM)に優れた新型ミサイルをイランに提供したとの情報を入手。トランプ大統領は「支援が確認されれば、中国製品に50%の制裁関税を課す」と、貿易と軍事を直結させた警告を発している。
中国側はこれらの疑惑を「悪意ある捏造」として全面否定している。5月に予定されているトランプ大統領と習近平国家主席による首脳会談は、この「海峡の逆封鎖」と「武器支援疑惑」という、戦後最大級の米中衝突リスクを抱えたまま、回避不能な最優先議題として話し合われることになる。















コメント0