対イラン戦のさなか国防総省で内紛…ヘグセス米国防長官、副大統領側近と衝突

米国がイランとの戦闘を続ける中、ピート・ヘグセス米国防長官とダン・ドリスコル米陸軍長官の対立が表面化し、米国防総省内部の混乱が拡大している。
19日(現地時間)米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、両者の関係は昨年初め頃から悪化し始め、最近のランディ・ジョージ米陸軍参謀総長の突然の解任を機に対立が表面化した。
対立の発端は、ドリスコル陸軍長官がホワイトハウス訪問の日程を提案した際、ヘグセス国防長官から「私が責任者だ」との趣旨で叱責されたことだったとされる。ドリスコル陸軍長官が所管する陸軍業務の範囲を超え、ホワイトハウスと直接関わる政治日程を主導しようとしたことを、ヘグセス国防長官が権限侵害と受け止めた形だ。その後、緊張は一段と高まり、ドリスコル陸軍長官が今月の議会公聴会で、ジョージ前総長について「尊敬する将軍だ」と述べて公然と擁護したことで、両者の不和は隠せない段階に至った。ジョージ前総長は今月2日、ヘグセス国防長官の要請を受け早期退任した。
WSJは今回の衝突は単なる性格の不一致ではなく、権力不安や人事を巡る対立が重なった結果だと報じた。ドリスコル陸軍長官はJDバンス米副大統領の長年の友人で側近として知られ、ヘグセス国防長官はドナルド・トランプ米大統領がドリスコル陸軍長官を自身の後任候補として念頭に置いているのではないかとの懸念を内部で示していたとされる。実際、ドリスコル陸軍長官は昨年11月にウクライナ和平交渉支援任務を担うなど存在感を高め、この過程でなぜ上司であるヘグセス国防長官ではなくドリスコル陸軍長官が前面に立ったのかとの声も米国防総省内外で上がっていたとWSJは伝えている。
人事問題も対立を深める要因となった。WSJによると、ヘグセス国防長官側は今年初め、将官昇進候補名簿から黒人や女性将校、さらにマーク・ミリー前統合参謀本部議長の元報道官であるデイブ・バトラー大佐らを除外するよう求めたが、ドリスコル陸軍長官はこれを拒否したという。その後、ヘグセス国防長官はバトラー大佐の解任を直接指示し、ニューヨーク・タイムズが昇進名簿を巡る対立を報じた後には、ジョージ前参謀総長が情報を漏らしたと疑い、辞任を求めたとされる。
問題はこうした衝突が戦闘継続中に起きている点にある。ヘグセス国防長官は今月2日、ジョージ前参謀総長を解任したが、これは米国がイランと交戦中の時点だった。AP通信によると、ジョージ前総長の退任はヘグセス国防長官就任以降に12人以上の将官・提督が解任された流れの一環にあるという。軍内外では、戦時に熟練した陸軍首脳を突然退任させることが指揮の安定性を損なう恐れがあるとの懸念が出ている。
ヘグセス国防長官の指導力を巡る批判も再燃している。WSJは、ヘグセス国防長官が昨年、機密戦争計画をメッセージアプリのシグナルのチャット上に投稿した問題や、側近3人が機密漏えい疑惑の中で国防総省を離れた問題などを受け、すでに何度も批判にさらされていたと報じた。今回の陸軍人事を巡る混乱が重なったことで前例のない軍事的負担の下、ヘグセス国防長官の個人的な対立感情が意思決定に影響しているのではないかとの指摘も出ているという。
こうした中、ホワイトハウスは公開の鎮静化に乗り出した。ホワイトハウスはヘグセス国防長官が依然としてトランプ大統領の信任を得ているとし、ドリスコル陸軍長官についても軍の即応態勢と戦闘力強化に貢献していると評価した。国防総省報道官も、ヘグセス国防長官がドリスコル陸軍長官を含む各軍長官と良好な業務関係を維持していると説明した。
しかし、ドリスコル陸軍長官が「辞任する考えはない」と自ら表明するほど内部不和の観測が広がっていることから、今回の対立が短期間で収束する可能性は低いとWSJは報じている。
















コメント1
かるばどす
国防総省? いつの話だろう