トランプ流イラン核交渉が難航…「最悪」と批判したオバマ合意より悪条件か

ドナルド・トランプ米大統領がオバマ政権時代のイラン核合意(包括的共同作業計画、JCPOA)を「最悪の合意」と批判し、より良い合意を実現できると強調しているものの、実際の交渉条件は当時よりも悪化しているとの分析が浮上している。
22日(現地時間)米紙ザ・ヒルによると、米国とイランはパキスタンのイスラマバードでの協議再開を巡り調整を続けているが、停戦延長とホルムズ海峡封鎖が同時に続く中、交渉の先行きに対する不透明感は解消されていない。
トランプ大統領はこの日、停戦延長に同意した理由について、イラン政府が「深刻に分裂している」との認識を示した。さらに、イラン側からの提案が提出されるまで停戦を維持する方針を示し、今回の措置が協議再開の契機となる可能性にも言及した。一方、イラン外務省報道官は国営テレビを通じ、今回の事態は米国側の「受け入れ難い行動」によって生じたものだと主張した。
トランプ大統領は自身が進める対イラン合意がオバマ政権時代の合意より「はるかに優れたものになる」と繰り返し強調している。トランプ大統領はSNSへの投稿でJCPOAを「歴史上最悪の合意の一つ」と批判し、自らがまとめる合意は「世界が誇れるものになる」との見方を示した。しかし、外交・安全保障の専門家らは、こうした強気の姿勢とは裏腹に現在の交渉環境は当時よりもはるかに厳しいとの見方を示している。
最大の理由は交渉の出発点そのものが後退している点にある。JCPOA締結当時、イランはウラン濃縮度を4%以下に制限し、保有量の98%を削減することで合意していた。これに対し現在は、イランが最大60%まで濃縮されたウランを保有しているとされている。これは兵器級とされる90%に近い水準に当たる。
米国の進歩系シンクタンク、米国進歩センターのアリソン・マクマナス研究員はこうした状況について「当時よりも大きく後退した状態から交渉が始まっている以上、トランプ政権がJCPOAを上回る合意を実現できるかは疑問だ」と指摘した。
米国とイランの間に広がる不信感の深まりも、交渉を難しくする要因とみられている。専門家らは両国間の相互不信が既に極めて高い水準にあるうえ、核問題や制裁、国際金融が絡む交渉構造そのものが非常に複雑だと指摘する。実際、JCPOAは約2年にわたり数百人の専門家が関与してまとめられた経緯がある。さらに、トランプ大統領が2018年の1期目に米国の合意離脱を決定した過去もあり、今回の協議でイラン側が米国を容易に信頼しにくい状況が生じているとの見方が広がっている。
一方、トランプ陣営は別の見方を示している。米国とイスラエルによる空爆によってイランが大きな被害を受け、復興資金を必要としているうえ、制裁や封鎖によって収入源も圧迫されていることから、過去より大幅な譲歩を迫られる可能性があるとの認識だ。また、イランが核開発計画を5年間全面停止する案に一定の余地を示している点も米国側にとって有利な材料とみられている。
しかし、こうした楽観論だけで交渉成立を見込むのは難しいとの反論も少なくない。専門家らは米国による軍事・経済的圧力が続く中でもイランが体制の安定を維持し、ホルムズ海峡を交渉カードとして保持している現状が逆効果を招く可能性もあると警戒している。
米国の圧力がイラン側に核開発を加速させる必要性を認識させる結果につながる可能性も指摘されている。マクマナス研究員は、今回の事態を通じてイラン政権が軍事的抑止力の強化を一層重視するようになり、最終的には核兵器が最も有効な抑止手段であるとの判断に傾く危険性もあると警告している。
















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