
中国が、レアアースの採掘から製錬、流通まで全工程にわたる違反行為について、詳細な行政処罰基準を整えた。中国は世界のレアアース鉱山生産の60~70%、製錬・分離工程の85~90%、完成品であるレアアース磁石市場の80%以上を占める。レアアース産業の上流から下流まで掌握する中国が行政処罰基準まで細分化したことで、戦略資源に対する国家統制をさらに強める動きとして受け止められている。
中国メディアのグローバル・タイムズは29日、中国工業情報化部が前日にホームページを通じて「レアアース管理条例に基づく行政処罰基準表案」を公表したと報じた。今回の草案は、2024年10月に施行された「レアアース管理条例」の後続措置に位置づけられる。工業情報化部は、同条例の実施を強化し、関連する法執行を標準化するとともに、法治に基づく産業管理水準を高めるための措置だと説明している。
草案では、レアアースの採掘や製錬・分離の過程で総量規制に違反する行為を主な処罰対象に位置づけた。許可を受けていない主体による製錬・分離活動のほか、レアアース総合利用企業が鉱物製品を原料として使用する行為、違法に採掘・製錬された製品の購入、加工、販売も違反行為に含めた。生産段階だけでなく、原料の使用から加工、販売に至るまで一体的に管理する構えがうかがえる。
さらに、レアアース製品の流通データを記録しない、または報告しない行為や、監督当局の調査に応じない、もしくは調査を妨害する行為も処罰対象に盛り込んだ。生産量だけでなく、原料の使用状況や流通経路、取引データまで管理対象に組み込む狙いがあるとみられる。
当局は違反の程度に応じ、無処罰、軽減処罰、通常処罰、重処罰の4段階を適用する方針だ。処罰の内容には、不法収益や関連製品、設備の没収に加え、罰金の賦課や営業許可の取り消しが含まれる。事案が重大な場合には、事実上の市場退出につながる可能性がある。
ただ、今回の草案が既存のレアアース規制を超える新たな制裁を導入したわけではない。2024年10月施行の「レアアース管理条例」には、総量規制違反、無許可の製錬・分離、違法製品の流通、追跡情報の未報告などに対する処罰条項がすでに盛り込まれていた。今回公表された草案の意義は、実際の執行過程で適用する処罰水準をより細かく定めた点にある。法的統制の枠組みを整えたうえで、取り締まりと処罰基準まで標準化し、レアアース産業全体に対する国家管理の実効性を高めようとする動きとみられる。
















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