
米国のドナルド・トランプ大統領がイラン戦の長期化と支持率低下の中、中国の習近平国家主席と首脳会談に臨む。貿易、イラン、台湾問題が一度に絡む会談を前に、米国内外では中間選挙を控えたトランプ大統領が目に見える成果を得るため中国に譲歩する可能性があるとの懸念が出ている。
英ガーディアンは10日(現地時間)、トランプ大統領が予定通り13日に北京を訪れ習主席と首脳会談を行うと報じた。米国大統領の中国訪問は9年ぶりだ。直前の訪問もトランプ大統領の政権1期目の2017年だった。当時中国はトランプ大統領夫妻に紫禁城の非公開見学と京劇公演を提供し、いわゆる「異例の厚遇」を行った。
しかし今回の雰囲気は異なる。その間、米中貿易戦争と新型コロナウイルス感染症の世界的流行、中国の軍事活動に対する米国内の警戒、さらにもう一度の貿易戦争が続いた。加えてトランプ大統領のイラン攻撃により訪中日程は遅れ、会談期間も2日間に短縮された。
ブルッキングス研究所の外交政策プログラム担当副所長のスザンヌ・マロニー氏は7日、「米国の大統領が最も重要な競争国と首脳会談を行う時点で、近年最大の戦略的失敗を経験したという点は非常に注目すべき場面だ」と評価した。彼女はイラン戦が米国の優位に対する認識を変え、米中関係にも影響を与える可能性があると見ている。
今回の会談の核心議題は貿易、イラン、台湾だ。両首脳は世界経済活動の40%以上を占める両国の関係を巡って48時間の交渉に臨むことになる。

米中は昨年10月の韓国・釜山での会合で貿易戦争の一時休戦に合意した。当時、米トランプ政権が中国製品に最大145%の関税を課し、両国関係は事実上、禁輸に近い衝突に至った。中国はこれに対抗し、レアアースの輸出制限というカードを切った。レアアースは先端産業と米国の軍事技術に必要な核心原料だ。中国の制限措置以降、米国の一部の工場が稼働を停止する事態も発生した。
トランプ政権は今回の訪中にNVIDIA、Apple、エクソンモービルなど主要企業のCEOを同行させる方針を進めているとされる。ボーイングのケリー・オートバーグCEOとシティグループのジェーン・フレーザーCEOの参加が確認された。中国は貿易休戦を延長し、米国の技術アクセス権を維持することで、米国の輸出管理強化を阻止または逆転させようとしている。その代わり、米国経済への大規模投資や購入の約束を提示する可能性がある。
ボーイング航空機と農産物の購入も主要なカードだ。中国は「ボーイング737MAX」500機と長距離用の大型旅客機数十機を含む大型購入の交渉を続けている。また米国は中国が今後3年間、毎年大豆2,500万トンを購入し、家禽や牛肉、エネルギーの輸入も増やすことを期待している。

イラン戦は会談のもう一つの変数だ。イラン戦によりホルムズ海峡が閉鎖され、世界の原油輸送の約5分の1が通っていた道が塞がれた。これは中国経済にも大きな脅威だ。中国はイラン産原油の最大購入国であり、イランに一定の影響力を持っている。
米国も中国の役割を期待する雰囲気だ。米国のスコット・ベッセント財務長官は最近、中国に外交的役割を果たすよう公に要請した。米国が始めた戦争を巡り、中国に事実上の支援を求める構図になった格好だが、専門家たちは中国がイランを思い通りに動かせるわけではないと見ている。
台湾問題も最大の争点の一つだ。中国の王毅外相は台湾を米中関係の「最大の危険」と規定した。中国は台湾を自国の領土だと主張し、必要であれば武力行使も排除しておらず、米国は台湾を公式国家として認めていないが防衛手段を提供してきた。
ガーディアンは、米国務省が米中首脳会談を前に、台湾に対する110億ドル(約1兆7,300億円)規模の武器パッケージを遅延させたと報じた。トランプ大統領が習主席の台湾関連の利害関係を認めるような発言をしたり、武器販売に変化を与えたりした場合、米国の同盟国が大きく懸念する可能性があるとの指摘も出ている。
フェンタニルなど合成オピオイドの原料遮断に向けた協力、香港の民主化活動家である黎智英氏と政府非公認のシオン教会の創設者である金明日牧師などの人権問題、米中の人工知能(AI)競争も潜在的な議題に挙げられる。ガーディアンは、トランプ大統領が中東情勢への対応に足を取られ、米国内での否定的な評価も62%に達する中、不利な立場で交渉に臨むことになると指摘した。会談が表向きは成功したように見えれば見えるほど、むしろトランプ大統領が何を譲歩したのかをめぐる疑念も強まりかねないとの分析だ。













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