
台湾の頼清徳(らい・せいとく)総統は、米中首脳会談を通じて浮上した安全保障上の懸念に対し、強い姿勢を示した。
頼総統は17日、民主進歩党(民進党)の結党40周年を記念する青年フォーラムで、台湾の独立の意味について「台湾は中国の一部ではなく、両岸(中国と台湾)が互いに従属しない関係にあるということだ」と述べた。
14日から15日にかけて北京で習近平中国国家主席と首脳会談を行ったドナルド・トランプ米大統領は、帰国後のインタビューで、台湾を念頭に「誰かが独立することを望んでいない」と述べた。さらに、「(米軍が)戦争のために9,500マイル(約1万5,000キロ)も旅をすること(台湾に援軍に行くこと)を望んでいない」とし、米国の支援を前提に台湾の独立を進めることには否定的な考えを示した。
中国側が台湾独立派とみなす頼総統は、台湾の安全保障をめぐるトランプ米大統領の発言に対し、台湾の現状維持は「独立」ではないと強調した。
また、1945年に「共産主義中国」に対抗して「民主主義中国」の概念を確立した先駆者たちは、当時、本土の奪還を目指すいかなる試みも非現実的だと考えていたと主張した。
頼総統は同日深夜、自身のSNSで、米政府が台湾海峡の平和と安定を支持したことに対し謝意を示す投稿を行った。

また米中首脳会談後、台湾の国家安全会議や国防部など安全保障当局から報告を受け、協議したとした上で、国際社会と台湾国民の理解を得るための5つの論点を提示した。
その中でまず、台湾は挑発的な行動を取っていないと強調し、地域の不安定化を招いているのは台湾ではなく中国側だと指摘した。
頼総統は「中国は近年、軍用機や艦船を用いた大規模な軍事演習、グレーゾーンでの圧力行為、周辺国に対する軍事・政治・経済的圧力などを通じて、台湾海峡および周辺海域での軍事活動を継続的に拡大している」と批判した。その上で、こうした動きはインド太平洋地域全体の安全保障への挑戦だと強調した。
さらに、「台湾は独立した民主国家であり、いわゆる台湾独立問題というものは存在しない」と述べ、トランプ米大統領の発言に反論した。中国との対話の意思はあるとしつつも、「統一」という政治的目的に基づく強制的な交流には応じないと線引きを示した。
一方、トランプ大統領は習主席からの「中国が台湾を攻撃した場合、米国は軍事的に介入して台湾を防衛するのか」という直接的な質問に明確な回答を避け、台湾への武器売却についても明言を控えるなど、曖昧な姿勢を示した。
これに対し、中国の外交・安全保障専門家の間では、11月の中間選挙までトランプ政権が習主席の意向に配慮し、台湾への武器売却を見送る可能性が高いとの見方が出ている。














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