
フェラーリが14年ぶりに手動変速機の感性を蘇らせた新モデルを公開した。新型フェラーリ12チリンドリ・マヌアーレ(12Cilindri Manuale)は、2006年に登場した599GTBフィオラノ以来初めて3ペダルとゲート式変速機を採用したロードカーだ。ただし、過去のような機械式手動変速機ではなく、電子制御システムを活用した新方式で開発され、注目を集めている。
14年ぶりに復活したゲート式変速機
12チリンドリ・マヌアーレは、運転の楽しさを最大限に高めることを目指した仕様となっている。室内にはフェラーリの象徴とされる円形のアルミニウム製シフトノブとスチール製のシフトゲート、クラッチペダルが採用された。センターコンソールも変速操作に合わせて新たに設計され、運転者が変速により集中できるよう人間工学的な配置がなされている。

外観も通常モデルと差別化されている。クラシックな365GTB/4デイトナからインスピレーションを受けたストライプと専用ホイール、カスタムカラー、テーラーメイド専用の内外装仕様が適用される。全車両がカスタム製作方式で生産され、同一仕様の車両は存在しない。
手動のように見えるが実際は8速DCT
最大の特徴は「マヌアーレ・バイワイヤ」システムだ。外見上は手動変速機と同じだが、実際にはクラッチと変速レバーが変速機と機械的に接続されていない。運転者がクラッチを踏んだりギアを操作すると、センサーがこれを感知して電子信号を変速制御装置に送る仕組みだ。フェラーリは実際の手動変速機の感覚を再現するため、変速抵抗や同期過程、クラッチ接続感覚まで精巧に再現したと説明している。

運転者が操作を誤ると、実際の手動車のように変速ショックが生じることもある。逆に回転数を無視した無理なダウンシフトはシステムが自動的に遮断し、エンジンの損傷を防ぐ。また、通常は自動変速機のように走行することもできる。7速と8速は自動で変速され、ランチコントロールも既存のデュアルクラッチシステムが担当する。
830PSのV12はそのまま、価格は59万ユーロ(約1億1,000万円)
パワートレインは既存のフェラーリ12チリンドリと同じだ。6.5リッター自然吸気V12エンジンは最高出力830PS、最大トルク69.1kgf·mを発揮する。最高回転数は9,500rpmまで上がり、静止状態から時速100kmまで2.9秒、最高速度は340km/h以上に達する。

生産台数はわずか1,499台限定だ。ヨーロッパでの販売価格は59万ユーロ(約1億1,000万円)である。車両の引き渡しは2027年初頭から始まる予定で、フェラーリはすでにほとんどの台数が契約済みだと明らかにした。













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