スウェイツ氷河東部の棚氷に分離の兆候
「終末の氷河」として知られる南極のスウェイツ氷河が、重要な棚氷を失う危機に直面しているとの分析結果が示された。
科学メディアの「ライブサイエンス」や「ニューサイエンティスト」などは27日(現地時間)、最近公開された衛星画像によって、南極のスウェイツ氷河東部の棚氷が本体から分離する兆候を見せていると報じた。
南極西南部に位置するスウェイツ氷河は、面積約19万㎢、幅約130kmに及ぶ巨大な氷河だ。現在も毎年約500億tの氷と淡水を海へ流出させており、海面上昇に影響を与えている。

特にスウェイツ氷河は単なる氷河ではなく、南極内陸部の氷床が海へ急速に流れ出すのを防ぐ「水門」のような役割を果たしていると考えられている。このため、スウェイツ氷河が崩壊した場合、周辺の氷河にも連鎖的な崩壊が広がる可能性が指摘されており、「終末の氷河」と呼ばれている。
専門家らは、スウェイツ氷河全体が融解した場合、世界の海面は最大で約65cm上昇する可能性があるとみている。さらに、周辺の西南極氷床まで連鎖的に崩壊した場合、海面上昇幅は約3.3mに達する可能性もあるという。
「今年中に棚氷が崩壊する可能性は非常に高い」
先週公開された衛星画像では、スウェイツ氷河東部の棚氷で亀裂が拡大している様子が確認された。
棚氷とは、陸上の氷河とつながったまま海上に浮かぶ巨大な氷の層であり、氷河が海へ急速に流出するのを防ぐ支えの役割を果たしている。

英国南極観測局(BAS)の海洋地球物理学者ロバート・ラター氏は、「氷河前面に残る最後の主要な棚氷が崩壊寸前の状態にある」としたうえで、「どのような形で崩壊するかは分からないが、最終的に消失する可能性は極めて高い」と述べた。また、同氏はこの棚氷が今年中に崩壊する可能性が高いと警告した。
ただし科学者らは、巨大氷河の崩壊過程を正確に予測することは非常に難しいと説明している。実際の崩壊時期や速度を精密にモデル化することが困難なためだ。
一方、今年3月に学術誌『Geophysical Research Letters(地球物理学研究レターズ)』に掲載された研究では、スウェイツ氷河が2067年まで毎年約1,800億~2,000億tの氷を失う可能性があるとの予測が示された。
気候変動が主な原因
研究チームによると、スウェイツ氷河は南極海深層部から流入する温かく塩分濃度の高い海水の影響を受け、急速に侵食されている。
ラター氏は、「この現象は単純な大気の温暖化よりも海洋循環の変化と密接に関係している」と説明する一方で、「最終的には人間活動による気候変動と結び付いた兆候が現れている」と指摘した。
さらに、南半球の偏西風の変化によって暖かい海水が南極大陸方向へ押し流されているとみられるとし、「こうした風のパターン変化も、私たちが現在目撃している広範な気候変動の一部だ」と強調した。また、過去8カ月間でスウェイツ氷河西側、すなわち氷が分離・流出する区域の移動速度が約2倍近くまで加速したことも明らかにした。
科学界では、スウェイツ氷河の崩壊が気候システムにおける「ティッピングポイント(臨界点)」の一つになる可能性があると懸念している。いったん一定水準以上の崩壊が進めば、その後は数千年にわたり元に戻せない不可逆的な変化につながる恐れがあるためだ。
















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