中央銀行が金融緩和を中断…日本も31年ぶりに年1%
豪州・欧州に続き次々と引き締めモードへ
物価4%を突破した米国も利上げの可能性
中東発のエネルギーショックが物価を刺激
ホルムズ海峡の正常化が鍵となる変数

日本銀行(BOJ)や欧州中央銀行(ECB)など世界の主要中央銀行が相次いで政策金利を引き上げている。年初までは景気後退の防止が話題だった各国が、戦争による原油ショックが現実化するとインフレ対策に転じていると評価されている。イラン戦争が終結しても、国際原油価格が戦前の水準に戻るまでにはかなりの時間を要すると予想され、引き締め基調が当面続くと見込まれる。
Fed、今年だけで3回の利上げ
16日、政策金利を0.25%ポイント引き上げた日銀は「今後、広範な消費財価格の上昇につながる可能性がある」と述べ、物価上昇に対する強い警戒感を示した。市場では日銀の「中立金利」の下限が年1.5%前後になると見込まれている。中立金利とは、経済を刺激も抑制もしない金利水準を指す。野村證券は「今回の引き上げを含め、日本銀行が半年ごとに0.25%ポイントずつ政策金利を引き上げ、年1.5%まで引き上げるだろう」と予想した。

日銀以外にも最近、世界の中央銀行が相次いで利上げカードを切った。オーストラリア準備銀行(RBA)は主要中央銀行の中で最も早く金利を引き上げている。今年に入って3回金利を引き上げ、5月以降政策金利が年4.35%まで上昇した。ECBも11日に預金金利を年2%から年2.25%に0.25%ポイント引き上げ、約3年ぶりに引き締め基調に転じた。先月ユーロ圏(ユーロ使用21カ国)の物価上昇率が前年比3%を超えたことが背景にある。
ECBのクリスティーヌ・ラガルド総裁は記者会見で「中東紛争が予想以上に長引いており、かなりのエネルギーショックを引き起こしている」とし、「金利引き上げの必要性は非常に明白だった」と述べた。
米連邦準備制度理事会(Fed)は今年に入って政策金利を年3.50~3.75%に維持している。17日、Fedのケビン・ウォーシュ議長の初めての米連邦公開市場委員会(FOMC)会議でも政策金利を据え置くと予想されている。しかし、先月の米国消費者物価上昇率(4.2%)が3年ぶりに4%を超えるなど、利上げの見通しに力が入っている。
米国の資産運用会社PGIMは最近の報告書で「Fedが制度的信頼を強化し、インフレ期待心理を抑えるために今年金利を3回引き上げるだろう」と予測した。
ホルムズ海峡の正常化が変数
利上げ議論の出発点は「中東発のエネルギーショック」だ。2月以降、イラン戦争とホルムズ海峡の不安定化により原油価格はもちろんナフサや運賃なども全て上昇し、中央銀行は自国企業の生産コストと消費者物価全般が上昇する2次ショックを懸念している。
INGの主任国際エコノミスト、ジェームズ・ナイトリー氏は「米国の平均ガソリン価格が戦前の水準である1ガロン当たり3ドル(約483円)を下回り、物価上昇率がFedの目標値である2%水準に戻る時点は2027年だ」と展望した。ドイツ連邦銀行のヨアヒム・ナーゲル総裁は「中東地域の生産施設の一部が損傷しているか稼働が中断されており、備蓄量も減少している」とし、「ホルムズ海峡の通航が可能になっても、石油供給が再び正常化するには数カ月かかるだろう」と述べた。
日本、韓国、オーストラリアなど輸入依存度の高い国は自国通貨安を防ぐために利上げを検討している。通貨価値が下がると原油、穀物などの輸入価格がさらに上昇し、他の物価上昇に波及するからだ。
このため、中央銀行の政策金利の経路を変える鍵となる変数としてホルムズ海峡の正常化時期が挙げられている。通航が早期に正常化され、原油価格が1バレル当たり80ドル(約1万2,900円)線を維持すれば、引き締め強度はやや弱まる可能性がある。シカゴ商品取引所(CME)フェドウォッチによると、今年12月までに米国が利上げする確率は50%で、従来の交渉が成立する前の70%を超えていたのに比べて大幅に低下した。













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