
ドイツは、欧州連合(EU)の次期7年間の共同予算案について、約4,000億ユーロ(約73兆9,680億円)の削減が必要だとして強く反発している。ウクライナ支援、防衛力強化、産業競争力の確保を目的に、過去最大規模の予算案を推し進めようとしていたEU欧州委員会の計画に、最大拠出国のドイツが公然と異を唱えた。これにより、加盟国間の予算交渉は難航必至の情勢となっている。
30日(現地時間)ロイター通信が入手したドイツ政府内部文書によると、ドイツはEU委員会が提案した2028~2034年の2兆ユーロ(約369兆5,600億円)規模の多年度財政枠組み(MFF)が「財政的に負担できない水準」とし、約4,000億ユーロ削減すべきだという立場を示した。ドイツ政府は現予算案では加盟国間の合意が事実上不可能だと警告した。
EUの多年度財政枠組みは農業補助金や地域開発、国防、研究開発(R&D)、ウクライナ支援などを含む7年単位の長期予算だ。今回の予算案は総額2兆ユーロで、現在の2021~2027年予算の約1兆3,000億ユーロ(約240兆2,100億円)より大幅に増加した規模だ。特に国防力強化と先端産業競争力確保への投資拡大が重要視されている。
しかし、EU最大の拠出国であるドイツは財政負担が過度に大きくなると主張している。ドイツは予算を4,000億ユーロ削減しても既存予算より27%多い水準であり、自国の年間分担金も500億ユーロ(約9兆2,500億円)を超えると計算した。ドイツのフリードリヒ・メルツ首相は加盟国が今年中に予算交渉を終えるべきだと促しながらも、財政健全性を損なう増額には同意できないという立場を貫いている。
EU予算は27カ国の満場一致の承認が必要であり、ドイツの反対は交渉全体を揺るがす可能性があるため、難航が予想される。













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