
ロシアがウクライナ戦争の費用を金融機関に押し付ける中、銀行危機に陥る可能性があるとの警告が出た。ロイター通信が6日(現地時間)に入手した欧州の国家情報機関の報告書によると、ロシアの銀行が防衛産業や住宅購入者などに補助金付き融資を大規模に実施する一方、政府が融資条件の変更や信用支援を通じて不良債権化するリスクを覆い隠してきたと分析したという。
報告書は、ロシアの企業向け融資の約10%が回収不能になる恐れのある「回収懸念債権」に当たると推計した。また、一部の大手銀行では家計向け融資の不良債権比率が15%に達する可能性があると分析した。昨年、ロシアで自己破産を申請した個人は50万人を超えた。
欧州の情報機関は西側の追加制裁や景気減速が銀行の脆弱性を露呈すれば「爆発的危機」に繋がる可能性があると警告した。ロシア政府が戦費を直接負担する代わりに、金融機関に低利融資や信用供与を担わせたことで、そのリスクが銀行のバランスシートに積み上がったとの分析だ。
ロシアの銀行は政府の指示に従い防衛産業と戦争関連企業への融資を拡大してきた。しかし高金利と景気減速が重なり、企業の返済能力は弱まっている。ロシア最大の銀行「ズベルバンク」も最近企業の財務状態が悪化しているとし、今年の企業向け融資の伸び率見通しを引き下げた。ロシア政府は、今年の経済成長率を0.4%と見込んでいる。
ロシア金融機関の内部でも景気悪化を懸念する声が上がっている。ズベルバンクのゲルマン・グレフ会長は最近「戦争が早く終わることを望まない人はこの国に誰もいないだろう」とし、経済界の疲労感を表明した。彼はロシア経済が技術的な停滞に陥り、高金利の影響で景気が過度に冷え込んでいると指摘した。
欧州連合(EU)がロシアの銀行や暗号資産の取引網、防衛産業を対象とした追加制裁を準備していることも重荷になっている。報告書は、対外的な資金調達ルートがさらに狭まれば、これまで覆い隠されてきた不良債権問題が一気に表面化する可能性があるとの見方を示した。
しかし、ロシア当局は危機説を否定している。ロシア連邦中央銀行は銀行が十分な資本を保有しており、企業向け融資の健全性も管理可能な水準にあると主張した。さらに、アジア諸国との貿易が西側制裁による影響を和らげていると説明した。
金融部門からの警鐘が強まる中、燃料不足もロシアの実体経済を圧迫している。ウクライナが石油精製施設と石油貯蔵施設を相次いで攻撃し、ガソリン生産量は5月から国内消費量を下回り始めた。一部の民間経営のガソリンスタンドでは、ガソリンと軽油の価格が初めて1リットル当たり100ルーブル(約210円)を超えた。供給不足が深刻な地域では、価格が120~140ルーブル(約250~300円)まで急騰した。燃料を十分に確保できず、販売を制限したり営業を休止したりするガソリンスタンドも増えている。
燃料不足が続く中、一部の農村住民は自動車の代わりに馬や自転車を使い始めた。現地メディアのザ・モスクワ・タイムズは最近数週間で馬の需要が数倍に増え、先月の大型ショッピングモールの自転車売上も前月比131%増加したと伝えた。ガソリン価格と供給不安が住民の移動手段まで変えたことになる。
ロシア政府は地域別の販売量を制限し、インドやカザフスタンなどからガソリンを輸入する方針を進めている。世界的な原油生産国が自国の燃料不足を解消するため、海外供給網に依存するという異例の状況だ。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領も先月末、一部地域で燃料不足が発生したことを認め、供給対策の策定を指示した。銀行部門の不良債権懸念と燃料不足が同時に表面化する中、長期化する戦争のコストがロシア経済や国民生活全般に波及し始めているとの見方が出ている。














コメント0