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台湾有事なら北朝鮮も動く可能性、同時危機に警鐘

有馬侑之介 アクセス  

出典:朝鮮中央通信
出典:朝鮮中央通信

ウクライナ戦争が続き、中東の休戦も不安定な状況で、台湾海峡まで武力衝突に巻き込まれれば、北朝鮮が朝鮮半島で同時に軍事行動に出る可能性があるとの警告が出た。米国の戦力が複数の戦線に分散している隙をついて、北朝鮮が戦争初期に大規模な砲兵・ミサイル攻撃を敢行するシナリオだ。

米フロリダ大学のアンドリュー・ミクタ教授(戦略学)は、6日(現地時間)に米外交・安全保障専門メディアである19FortyFiveへの寄稿文で、「複数の地域で危機が同時に発生すれば、朝鮮半島が副次的な戦線ではなく、戦争全体の帰趨を左右する危険な地域になり得る」と主張した。

ミクタ教授は、米国がすでに欧州と中東に直接・間接的に関与していると指摘した。ここに中国が台湾を圧迫し、北朝鮮まで挑発の水準を高めれば、米軍はインド太平洋と欧州、中東で兵力と弾薬、迎撃システムを分けて使わなければならない。

彼はこのような同時多発的な危機が北朝鮮の軍事力自体よりも大きな危険を生む可能性があると見ている。朝鮮半島の有事に米軍が他の地域から増援を迅速に引き寄せなければならないが、複数の戦線が同時に開かれれば、対応の速度と規模が制限される可能性があるからだ。

北朝鮮の核心戦略は、長期戦よりも戦争初期に米韓両国の対応体制を揺さぶることにあるとの分析がある。ミクタ教授は、北朝鮮が兵力の規模と奇襲、長距離精密打撃を組み合わせて短時間で米軍の被害を拡大し、増援の進入を遅らせる可能性があると予想した。

北朝鮮は非武装地帯(DMZ)近くに数千門の野砲と多連装ロケットを配備し、相当数を地下陣地に隠しているとされる。有事にはハンフリーズ基地と烏山空軍基地、韓国軍の飛行場と軍需拠点を同時に攻撃できる。北朝鮮が弾道ミサイルと巡航ミサイルを混ぜて発射すれば、米韓のミサイル防衛システムに負担をかける可能性もある。必要であれば日本国内の米軍基地まで攻撃して戦場を広げることができるというのがミクタ教授の説明だ。

北朝鮮の常備兵力は約128万人と推定される。教導隊や労農赤衛隊、赤い青年近衛隊などを含む予備戦力は約762万人に達する。陸・海・空軍に含まれる特殊作戦軍も約20万人規模と評価される。彼らは戦争初期に飛行場と通信施設を破壊し、軍指揮部と補給網を混乱させる任務を担う可能性がある。

ロシアとの軍事協力も新たな変数だ。ウクライナ戦争に投入されていた北朝鮮軍の一部が実戦経験を持って帰還し、教官役を果たす可能性があるとの観測が出ている。北朝鮮が戦術核兵器を空母打撃群や指揮施設、部隊の集結地を標的とする戦域兵器として運用する可能性も、リスクを高める要因になる。

引用:米空軍
引用:米空軍

ミクタ教授は、米国が朝鮮半島に戦力を集中できれば、北朝鮮の数的優位を抑制できる可能性が高いと評価した。問題はウクライナ戦争と中東危機、そして台湾衝突が重なる場合だ。長期間にわたり複数の地域で作戦を実施すれば、精密誘導兵器やミサイル迎撃弾などの核心弾薬が不足する可能性がある。消耗した武器を再生産するのに数か月ではなく数年かかるという点も、米国と同盟国の弱点として挙げられる。

欧州の武器・弾薬生産能力も短期間で大幅に増やすことは難しい。中国とロシア、北朝鮮が西側の生産能力の制約や戦力の空白を同時に突く可能性が懸念される理由だ。朝鮮半島で衝突が発生すれば、中国も国境地域の不安定さと米軍の動きを無視できない。ロシアと北朝鮮の軍事協力が強化される中で、欧州と東アジアの安全保障危機も直接つながった。

結局、台湾海峡での戦争は、朝鮮半島とは無関係な遠隔地での衝突にとどまらない可能性がある。米国が中国対応に集中している間に、北朝鮮が砲兵・ミサイル攻撃と局地的な挑発を並行すれば、朝鮮半島は独自の危機を超え、複数の戦線が絡む戦争に巻き込まれる可能性がある。

ただし、今回の主張は実際の攻撃兆候を捉えた情報当局の評価ではなく、国際安全保障の専門家が提示した仮想のシナリオだ。北朝鮮が必ず台湾衝突と連携して軍事行動に出るとは断定できない。

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