
国内の企業で、上司が部下の負担を減らそうとして仕事を任せなかったり、定時での退勤を強く促したりする行為が、かえって成長の機会を奪っているとの指摘が出ている。
こうした過剰な配慮は「ホワイトハラスメント」と呼ばれており、これを経験した中途入社者のうち、10人に7人が1年以内に転職したいと回答した。
産経新聞は3日、上司が部下に負担をかけまいとするあまり、仕事の経験や成長の機会を制限してしまうケースが、日本企業における新たな職場問題として注目されていると報じた。
ホワイトハラスメントは、セクハラやパワハラと比べると、まだ認知度は高くない。
しかし、仕事を覚えて成果を出したいと考える社員にとっては、上司の過度な配慮が意欲の低下や早期離職の原因になり得る。
日本の求人情報会社マイナビが昨年12月、入社から1年以内の20~50代の中途採用正社員1,446人を対象に調査したところ、ホワイトハラスメントを経験したと感じた人は13.6%だった。
そのうち、今後1年以内に転職したいと答えた割合は71.4%に達した。ホワイトハラスメントを経験していない人より23.3ポイント高かった。
回答者からは、「先輩が先回りして、すべての仕事をやってしまった」という20代女性の声や、「仕事が終わっていないのに、定時になったから帰るよう言われた」という20代男性の声も寄せられた。
一部の企業は、管理職向けの研修を通じて対策に乗り出している。
サントリーホールディングスは、新任管理職研修で無意識の偏見に関するワークショップを実施している。
会社側は、部下に過剰な配慮をする行動が、意図せず成長の機会を損なう可能性があることを管理職に理解してもらう点に重点を置いていると説明した。
ある大手銀行では、ホワイトハラスメントに特化した対策は設けていないものの、上司と部下による1対1の面談を定期的に実施している。
社員ごとの業務状況や考えを把握し、今後のキャリアの方向性を話し合うことで、担当業務が意欲や成長につながるようにする狙いがある。
採用・研修サービス会社ジンジブの新田圭専務は、「労働時間を厳しく管理したことが逆効果となり、一部の企業では、成長したい社員が退勤後に隠れて仕事を続けるケースもある」と述べた。
その上で、「部下の可能性を信じ、必要な指導や助言を避けない姿勢が必要だ」と指摘した。
さらに、「若い社員が適度な業務負担の中で、自らの可能性を広げていける環境を整えるべきだ」と強調した。
















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