
9月に国連総会出席のためニューヨークを訪れる予定のイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の逮捕を巡り、ドナルド・トランプ米大統領とニューヨークのゾーラン・マムダニ市長が正面から対立した。
マムダニ市長は18日(現地時間)、ニューヨーク・タイムズ(NYT)のポッドキャスト番組で、ネタニヤフ首相について「国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を発付している人物」と述べ、「彼はハーグのICCで裁かれるべきだ」と主張した。また、「9月の国連総会出席のためネタニヤフ首相がニューヨークを訪れた場合、逮捕の可能性についてニューヨーク市法務局と協議を進めている」と明らかにし、「法の許す範囲内で取り得るあらゆる措置を講じる」と強調した。
この発言が伝わると、トランプ大統領は直ちに反発した。20日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」で、「ネタニヤフ首相が米国に滞在している間、いかなる形でも逮捕されることは決してない」と投稿した。さらに、ネタニヤフ首相について「イスラエルと米国を敵視するイラン政権に立ち向かう偉大な首相だ」と擁護した。これは、6月初めに「私がいなければ、とっくに刑務所に入っていただろう」とネタニヤフ首相を批判していた自身の発言とは対照的だ。
イスラエル政府も直ちに反発した。ネタニヤフ首相府は19日、マムダニ市長に対し、「逮捕状の話をするより、自らの政策がニューヨーク市にもたらした損害の修復に集中すべきだ」と反論した。
マムダニ市長がネタニヤフ首相の逮捕に言及した表向きの理由は、ICCの逮捕状の執行にある。しかし、その背景には支持層の結集や政治的メッセージを発信する狙いがあるとの見方もある。
マムダニ市長はこれまでも、イスラエル軍によるガザ地区での軍事作戦を「ジェノサイド(集団虐殺)」と批判してきた。ネタニヤフ首相の逮捕を主張することで進歩派支持層の結束を図るとともに、トランプ大統領との対立を鮮明にすることで、自らの存在感を高める狙いがあるとの分析も出ている。
一方で、実際にネタニヤフ首相が逮捕される可能性は極めて低いとみられている。国際法上、現職の国家元首や政府首脳には一定の免責が認められているほか、国連本部は米国内に所在するものの、国連本部協定に基づく特別な地位を有する区域だ。また、外国首脳の警護は米連邦政府(国務省)の権限に属しており、仮にニューヨーク市警が逮捕に踏み切ろうとした場合でも、連邦政府が介入する可能性が高い。















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