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「ドローン母艦」は90年前に完成していた?米ソが本気で作った“空の怪物計画”とは

有馬侑之介 アクセス  

20世紀の二度の世界大戦と冷戦が続く中、海上航空母艦は潜水艦や長距離爆撃機の進歩により限界を露呈し、米国とソ連は制空権争奪を一気に推し進めるため「空飛ぶ航空母艦」という前例のない兵器構想に踏み切った。この超大型母機に複数の戦闘機を搭載して空中発進・回収するアイデアは、当時の軍事技術を根底から覆すものだった。

ソ連の「ズベノ計画」は技術者ウラジーミル・バフミストロフが主導し、TB-1やTB-3爆撃機の胴体下と主翼に最大五機の戦闘機を接合した。1931年の初試験から改良を重ね、爆撃機が作戦空域まで戦闘機を運ぶことで燃料消費と操縦士の疲労を抑え、敵上空で切り離された戦闘機が奇襲と護衛を同時に担う戦術を狙った。

最終形のズベノ-6では五機すべての空中発進に成功し、一部機体は飛行中に再ドッキングする離れ業まで披露した。急降下爆撃仕様「ズベノ-SPB」は独ソ戦でルーマニアの製油所を攻撃し、爆撃機と戦闘機が合計3,000m上空で連携する姿を実戦で示したことから、「空中航空母艦」の有効性を証明した先駆けと見なされている。

米海軍は全長239mのヘリウム飛行船「アクロン級」を完成させ、内部ハンガーにカーティスF9C-2スパローホーク四機を格納した。船底中央のトラピーズを降ろして空中で戦闘機を掛け外しできる独創的な構造を採用し、広大な太平洋を長時間哨戒しながら随時戦闘機を射出する運用を構想した。

しかし、飛行船は高風速に脆弱で、高速旋回も困難だったため、アクロンとメイコンはいずれも強風事故で失われた。巨大爆撃機を母艦とするズベノも離着脱の難度、空中給油の未完成、乗員負担の増大が障壁となり、大量配備には至らなかった。議会と軍の評価は急速に冷え込み、計画は歴史の舞台から退いた。

両計画が残した教訓は「制空の鍵は速度・機動性・運用簡素性にある」という点だったが、その遺産は空中給油機、長距離戦闘機投射、さらには大型ドローン母艦へと引き継がれた。レーダーの発達とジェット機時代の到来によって空中空母の意義は薄れた一方、発想そのものは無人プラットフォーム研究を加速させる触媒となった。

現在も極超音速輸送機や高高度プラットフォーム、映画やゲームで描かれる「フライングキャリア」構想が研究される背景には、ズベノとアクロン級が示した大胆な想像力がある。空を完全に支配しようとした米ソの執念は、航空宇宙技術と軍事科学の未来を今日も照らし続けている。

有馬侑之介
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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