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2024年12月06日金曜日
ホームライフスタイル妻の牛乳習慣が危ない?31年間の大規模研究で判明した「女性限定の衝撃リスク」とは

妻の牛乳習慣が危ない?31年間の大規模研究で判明した「女性限定の衝撃リスク」とは

引用:プラメル(AI)

非発酵である普通の牛乳を毎日300ml以上摂取する女性は、心臓発作を引き起こす虚血性心疾患(IHD)の発症リスクが高まる可能性があるという研究結果が発表された。摂取量が多いほど発症リスクは上昇し、ヨーグルトなどの発酵乳にはIHD発症との関連性は見られなかった。虚血性心疾患は、心臓に血液を供給する冠動脈が閉塞または狭窄し、心筋が損傷する疾患の総称である。代表的な例が心筋梗塞だ。一方、男性では非発酵乳の摂取とIHDリスクの上昇との関連性は認められなかった。

この研究結果は、最近スウェーデンのウプサラ大学の研究チームが、学術誌「BMCメディシン」を通して発表した。研究チームは、平均年齢54歳のスウェーデン人女性59,989名と平均年齢60歳のスウェーデン人男性40,777名を対象に、1987年から2021年までの31年間、追跡調査を実施した。研究開始時点で、対象者全員がIHDや癌の既往歴がなく、普通の牛乳と発酵乳の摂取量を報告した。

研究者は多変量解析したCox比例ハザードモデルを用いて、発酵乳または非発酵乳の摂取とIHD・MI発症との関連性を分析した。研究期間中、合計17,896件の虚血性心疾患(IHD)と10,714件の急性心筋梗塞(MI)が発生したという。

女性の場合、IHDリスク上昇が観察された非発酵乳の最低摂取量は1日300mlだった。400mlで5%、600mlで12%、800mlで21%とリスクが増加した。また、1日200mlの非発酵乳を発酵乳に置き換えることで、IHDリスクが5%、MIリスクが4%減少した。

研究者は、牛乳に含まれる乳糖(ラクトース)が時間の経過とともに体内の細胞に炎症を引き起こし、心臓に追加的な負担をかける可能性があると考えた。また、このリスクが女性のみに影響を与える理由としては、女性は男性よりもラクトースの消化能力が高いためだと説明した。

研究著者のカール・マイケルソン・ウプサラ大学医学部教授は「1日300ml以上の牛乳摂取は、女性の心血管疾患、特に心筋梗塞の発生率上昇と関連していた。男性ではこの関連性は見られなかった。このリスク上昇は脂肪含有量に関係なく観察され、非発酵乳を適度に発酵させた乳製品に置き換えることでリスクを低減できる可能性がある」と述べた。

ただし、研究チームは「参加者の大半がスカンディナヴィア出身の人であるため、遺伝子や乳製品摂取文化が異なる他の集団に一般化するには限界がある」と指摘した。さらに「観察研究であるため、女性の非発酵乳摂取とIHDの因果関係を直接的に証明することはできない」と付け加えた。

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