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1,000万円超のマニア向けSUV、グレナディア・クォーターマスターが魅せる90年代軍用車テイストの内装

山田雅彦 アクセス  

伝統的な男らしさを極めたSUVが登場

グレナディア・クォーターマスター・カイジュウ

販売価格は約1,070万~1,390万円

引用:INEOS

男性が魅力を感じる車は大きく3つのタイプに分類できる。流線型のスタイリッシュなスポーツカー、威圧感のある高級セダン、そして角張った形状の本格派SUVだ。この3タイプで車の好みはほぼ網羅される。発売以来注目を集めているグレナディア、その中でもピックアップトラックをベースに改良されたクォーターマスター・カイジュウを紹介する。

近年、部品供給の問題で一時的な生産停止が発表されたものの、2025年上半期には問題が解消され生産再開の見込みとなっている。この問題は、シートメーカーのレカロ破産が原因とされる。しかし、この車が完全にマニア向けの製品であることは、その外観からも一目瞭然だ。男性的な車の代表格とされるメルセデスのGクラスをも上回る男性的なデザインを、1,000万円超で手に入れることができる。

引用:Webasto
引用:Whichcar

多用途な改造に対応

BMWの高信頼駆動系を採用

この車は多目的に使用でき、悪路走破性も優れているため、キャンピングカーとしても十分な性能を備えている。農作業での使用も可能だが、1,000万円を超える車を農業用として使用する例は考えにくい。2024年、グレナディアの製造元イネオスは、ピックアップ仕様のクォーターマスターのシャシーキャブモデルを発売。荷台部分を最初から省いて販売し、架装メーカーなどによる改造をより容易にした点が特徴となっている。

新興自動車メーカーは駆動系の技術力が不足しがちなため、通常は他社からの供給に頼るが、グレナディアはBMWの直6ガソリンエンジンとディーゼルエンジンを採用している。BMWの6気筒エンジンの設計・製造技術は高い評価を受けており、「シルキーシックス」の愛称で知られる滑らかな回転特性を持ち、ZF製トランスミッションとの組み合わせで抜群の信頼性を実現している。グレナディアはこのZFトランスミッションもそのまま採用した。

引用:INEOS
引用:Top Gear

韓国ではガソリン仕様を先行導入

契約金は比較的高額に

韓国市場では2024年上半期から正規販売を開始し、6月から納車が始まっている。当初はディーゼル仕様の導入を予定していたが、市場のガソリンSUV志向を考慮し、ガソリンモデルを優先して投入することとなった。クォーターマスターの国内正規輸入・販売も同様の展開が予想される。ガソリンモデルは最高出力286馬力、最大トルク45.9kgf·mという力強い性能を備えている。契約金は500万ウォン(約53万5,000円)と比較的高額に設定されている。

韓国での一般的な新車契約金が10万ウォン(約1万1,000円)程度であることを考えると、新興ブランドとしては高額感が否めない。ただし、契約金は中途解約時に全額返金される仕組みのため、大きな懸念材料とはならない。また、新興ブランドは信頼性への不安が付きまとうものの、ディフェンダー的な車両の不在を受けて独自開発に踏み切ったという経緯を持つ個性的な企業であり、簡単に市場から撤退することは考えにくい。

引用:Naver Blog「ロア・ロウン家のキャンピング旅行記」
引用:Goodwood

レクストンとは価格帯が異なるも

ポジショニングは類似

車両価格が大きく異なるため、KGMのレクストンスポーツとは競合関係にない。レクストンスポーツのライバルとしてはタスマンが有力視されているが、先進装備を重視する韓国の一般消費者にとって、やや無骨なインテリアは好みが分かれる要素となりそうだ。電子シフトレバーを除けば、90年代の軍用車をそのまま移植したかのようなインテリアデザインを採用しており、レクストンやタスマンとは一線を画している。

ポジショニングとしては本格四駆を掲げるピックアップトラックという共通点がある。実際、KGMはモビリティショーでレクストンスポーツカンを改造したキャンピングカーを展示して注目を集めた。グレナディア・クォーターマスターも海外で同様の改造例があり、本国では韓国のレクストンと同様のイメージで受け止められている可能性がある。男性的な魅力を全面に押し出したデザインのグレナディアが、将来的に大衆向けモデルとして展開されるか、業界の注目を集めている。

山田雅彦
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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