ハイブリッドV8パワートレイン搭載予想
「Race to Road」哲学に基づいて開発
ニュルブルクリンクで捕捉されたプロトタイプ

伝説的スーパーカーLFAの後継と期待されるレクサス次世代スポーツカーは、業界内で「LFR」と呼ばれるモデルとして開発最終段階に入った。最近、ドイツ・ニュルブルクリンクサーキットでカモフラージュ姿のプロトタイプが目撃され、高性能ハイブリッドシステム搭載の可能性が示された。電動化時代にあってもドライビングプレジャーを追求するレクサスの強い意思を象徴する動きといえる。
「トヨタGR GT3コンセプト」と密接に関連するこの車両は、昨年8月のモントレー・カーウィークにて「スポーツコンセプト」として量産ビジョンを示していた。特にレーシングカーを先に開発し、それを基盤に市販車を仕上げるというトヨタの「Race to Road」哲学を体現する存在であり、極めて高性能な市販モデルとなる可能性が高い。

最も注目されるのはパワートレインだ。ニュルブルクリンクで確認されたプロトタイプの後部ガラスには、高電圧システム搭載を示す黄色いステッカーが貼付されており、ハイブリッド採用の決定的証拠と受け止められている。従来のトヨタ製ハイブリッドが燃費効率を重視していたのに対し、この車両にはパフォーマンス重視の新型ハイブリッドシステムが搭載される見通しだ。
さらにプロトタイプから発せられる迫力ある排気音はV8エンジン搭載を示唆する。業界筋によれば、現行レクサスRC F GT3に積まれる5.2リッターV8、もしくは市販RC Fの5.0リッターV8が候補とされる。基本レイアウトはフロントミッドシップエンジン・後輪駆動方式と見られ、先代LFAやメルセデスAMG GT同様、理想的な重量配分と走行安定性を狙った設計になると予想されている。

詳細仕様は未発表だが、目撃されたプロトタイプには大型リアウィング付きと非搭載の2種類が存在し、複数グレード展開が示唆される。カモフラージュの下からも鋭いヘッドライトや角ばったボディラインが確認され、「スポーツコンセプト」で示された特徴的デザイン要素を継承している。LFAの血統を受け継ぐ独自のスタイルが完成するとの期待は大きい。
この新型スポーツカーは、ポルシェやメルセデスAMGといった世界的ハイパフォーマンスブランドがひしめく市場に新たな挑戦状を突きつける存在となる。トヨタとレクサスがどのような革新的技術と圧倒的性能でファンを魅了するのか、今後の公式発表に大きな注目が集まる。
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