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日産が空けた椅子に奇瑞が座った日、南アフリカの「日本車王国」はどこへ向かうのか

山田雅彦 アクセス  

引用:日産
引用:日産

アフリカ自動車市場で進む勢力交代——日本車が築いた牙城に中国メーカーが迫る

日本車王国・南アフリカで何が起きているのか

アフリカ自動車市場の勢力図が急速に変化している。かつて「日本車王国」と呼ばれた南アフリカ共和国で、日本の完成車メーカーの影響力が揺らぐ一方、中国メーカーが急速に存在感を高めている。

南アフリカはアフリカ域内で2番目の経済規模を持つ重要な自動車市場だ。2025年時点の年間新車販売台数は約59万台で、トヨタ自動車(24%)、スズキ(12%)、いすゞ(4%)など日本ブランドが市場全体の約40%を占める。

しかし、その数字の裏側では構造的な変化が進んでいる。

日産のロスリン工場売却——日本メーカーに走った激震

日産は2026年1月、南アフリカのロスリン工場を売却し、現地生産から撤退する方針を決めた。グローバルな構造調整戦略の一環として、アフリカ事業を再編するものとみられる。

奇瑞・長城が席巻——中国メーカーによる市場攻略の実態

中国ブランドのシェアは15%・年間10万台規模に拡大

日産が残した空白を埋めているのが中国メーカーだ。奇瑞汽車と長城汽車はすでに販売上位に食い込み、中国ブランドの市場シェアは約15%、年間販売台数は10万台規模にまで拡大している。

奇瑞汽車がロスリン工場を買収——2027年の生産開始を計画

なかでも奇瑞汽車は、日産が手放したロスリン工場を買収し、2027年からの生産開始を計画している。既存の熟練労働力と部品供給網をそのまま活用できることから、初期投資の負担を抑えながら迅速に生産体制を整えられる見通しだという。

市場変化を後押しする二つの構造要因

各国政府が推進する「現地生産」へのシフト

こうした変化の背景には、各国政府が推進する「現地生産」への誘導がある。アフリカ各国は輸入依存を脱却し、雇用創出と産業育成を目的として、完成車の現地組立・生産拡大を積極的に促している。南アフリカも税制優遇や補助金を通じ、自動車産業を国家の基幹産業として育成している。

電動化政策の加速と電力インフラ問題のジレンマ

加えて、電動化への移行も新たな変数として浮上した。南アフリカ政府は電気自動車・水素自動車への投資に対する税額控除を拡大する政策を導入し、産業構造の転換を促している。ただし、慢性的な電力不足が依然として電気自動車普及の壁となっている。

中国メーカーの強み——価格だけでない多面的な競争力

中国メーカーはこの局面を好機と捉え、価格競争力だけでなく、先進的なデジタル機能と充実した装備を前面に押し出して市場攻略を進めている。バッテリーから部品まで自社供給網を持つ点も強みとなっている。BYDも現地生産を検討しており、市場参入の準備を進めているとされる。

日本メーカーが直面する課題——信頼だけでは守れない牙城

一方、日本メーカーは耐久性とブランドへの信頼を武器に顧客層を維持してきたが、中古車中心の市場構造に依存してきたため、変化への対応が急務だとする見方もある。

アフリカは「次の主戦場」——グローバル産業再編の前兆

業界では、この変化が単なる地域の問題にとどまらず、グローバル規模で進む産業再編の前兆だとみている。欧州や北米、中国を含む世界の完成車メーカーがアフリカを次世代の生産・輸出拠点として注目しており、競争はさらに激しさを増す見通しだ。

山田雅彦
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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