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バッテリー増量は「時代遅れ」…EV次の戦場は「電費効率」だ

望月博樹 アクセス  

引用:トヨタ
引用:トヨタ

電気自動車市場の競争基準が、バッテリー容量から電費効率へと移行している。補助金削減と価格競争、バッテリー原価負担が絡み合うなか、完成車メーカーは同じ電力でより遠くを走る技術競争に注力している。

電費とは、電気自動車が電力をどれだけ効率的に消費するかを示す指標で、内燃機関車の燃費に相当する概念だ。バッテリー容量が大きいほど航続距離が伸びると考えられがちだが、実際の効率はモーターや減速機、電力半導体、熱管理システム、空力設計など車両全体の技術力に左右される。

電気自動車市場の環境変化も、効率競争を加速させている。中国製電気自動車の低価格攻勢と補助金削減の流れが重なり、完成車メーカーはバッテリー容量の拡大よりも効率改善による商品競争力の確保を優先する動きが広がっている。

業界では、電気自動車市場が成熟段階に入るにつれ、バッテリー増設競争だけでは差別化が難しくなるとの見方が出ている。バッテリー容量の拡大は原価上昇と車両重量の増加につながる。重量が増加するほど電力消費も増え、効率が低下する逆効果を招くおそれがある。同じバッテリーでどれだけ遠く、より安定して走れるかが、重要な競争軸として注目されている。

完成車メーカーが電費改善のために注目している技術の一つが電力半導体だ。近年では従来のシリコン基盤のIGBTに代わり、炭化ケイ素(SiC)電力半導体の採用が拡大している。

炭化ケイ素は電力損失と発熱を抑えることができ、高効率電動化システムの中核技術として評価されている。韓国電気研究院はSiC電力半導体の適用により電気自動車のエネルギー効率が向上し、電力変換過程での損失を低減できると説明している。

駆動モーターと減速機の効率も重要だ。モーター効率が高いほど、バッテリー電力を実際の駆動エネルギーに変換する過程での損失が少なくなる。減速機とインバーターはバッテリー電力をモーター駆動に適した形に変換・伝達する中核部品であり、この過程での損失をどれだけ抑えられるかが電費の差を生む。

空力設計も電費を左右する重要な要素だ。電気自動車は高速走行時に空気抵抗の影響を大きく受けるため、メーカーは車両前面の形状やホイール構造、下部設計、後面ラインまで細かく調整している。BYD SEALはCd値0.219レベルの空力性能を実現し、効率面での競争力を強調している。

熱管理システムは、消費者が体感する電費の差を縮める技術だ。冬季における電気自動車の航続距離の低下は代表的な消費者の不満として挙げられる。低温でバッテリー性能が落ちる上に、室内暖房に電力を消費するためだ。低温環境では電費・航続距離が大幅に低下する。これを補完する技術がヒートポンプだ。ヒートポンプは外気と車内の廃熱を活用して暖房効率を高める方式で、従来の電気ヒーターよりエネルギー消費を抑えられ、冬季の電費維持に有利だとされる。

完成車メーカーがバッテリーとモーター、インバーター、充電器で発生する熱を統合管理する方向で熱管理システムを高度化している背景がここにある。テスラは「オクトバルブ」を基盤とした統合熱管理システムを採用しており、ヒョンデグループも統合熱管理技術の電動化プラットフォームへの適用拡大に取り組んでいる。

グローバルな完成車メーカーはすでに効率重視の競争を加速させている。テスラは電力半導体と統合熱管理システム、空力設計を組み合わせて電費競争力を高めてきた。BYDはモーター・減速機・インバーターなどを統合した電動化システムと自社バッテリー技術を前面に押し出し、価格と効率の両面で攻勢を強めている。

キアはE-GMPプラットフォームを基盤とした電動化技術と回生ブレーキシステムの高度化に注力しており、ヒョンデモービスも電動化統合モジュールの開発を進めている。

バッテリー業界でも、単純な容量競争は限界に近づいているとの見方が出ている。バッテリーセルの性能だけでなく、車両全体のエネルギー管理効率を合わせて高めなければ、実質的な航続距離の改善は難しいためだ。バッテリーとモーター、電力半導体、熱管理、ソフトウェアが結合した統合効率競争が、電気自動車の商品性を決定する基準となっている。

望月博樹
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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