ランドクルーザー ハイブリッド公開
3.5リッターV6ツインターボエンジンをベースに
フルタイム4WDシステムを搭載

トヨタは、アラブ首長国連邦(UAE)を皮切りに中東市場においてランドクルーザー300ハイブリッドモデルの販売を開始した。このモデルはランドクルーザー史上初のハイブリッド仕様であり、長年にわたって築き上げてきた本格オフロードSUVとしての性能と信頼性を保ちながら、電動化の波に応える重要な一歩となる。
今回のハイブリッド仕様には、レクサスのフラッグシップSUV「LX 700h」と共通のパワートレインが採用されており、トヨタはこれにより持続可能なパワーと高い走行性能の両立を目指している。日本国内での発売時期については、現時点で正式な発表は行われていないが、トヨタはグローバル市場の動向を見据え、今後の展開を慎重に検討している模様だ。


圧倒的なハイブリッド出力
最新安全装備を標準搭載
ランドクルーザー300ハイブリッドは、3.5リッターV6ツインターボエンジンと10速AT、ハイブリッドシステム、フルタイム4WDを組み合わせた構成で、総出力457馬力、最大トルク80.6kg·mを発揮する。ランドクルーザーの現行ラインナップの中で最も高い出力を誇るモデルに位置づけられる。
装備面でも最新のドライバー支援機能が搭載されており、12.3インチのデジタルメータークラスターとセンターディスプレイ、アダプティブクルーズコントロール、レーンキーピングアシストなどを標準装備。快適性と安全性の両立を図っている。

豪華装備と高価格帯で登場
日本導入ならSUV市場に波紋
新型ランドクルーザー ハイブリッドには、Bluetoothヘッドセットと14スピーカー構成のJBLプレミアムサウンドシステムが標準で搭載される。上級グレードにはヘッドアップディスプレイやアダプティブサスペンションが採用され、さらにGRグレードでは前後デフロックや電子制御式サスペンション(E-KDSS)など、悪路走破性を高める専用装備が用意されている。価格は中東市場のUAEにおいて、おおよそ1,500万円前後からとされ、日本導入時には同等かそれ以上の価格帯が想定される。
現在、このハイブリッドモデルはアメリカや中国、中東など複数の市場で販売されているが、日本市場への導入時期や仕様については明らかにされていない。トヨタは2025年の段階で新型ランドクルーザー「250シリーズ」の導入を先行させており、300ハイブリッドについてはタイミングを見極めている段階とみられる。専門家の間では、トヨタがアジア市場におけるSUVラインの多様化を進めていることから、日本でも同モデルが導入される可能性は十分にあるとの見方が強い。もし導入されれば、全長約4,990mm、全幅約1,990mmというスケール感と高出力を武器に、大型SUVセグメントにおける競争環境に大きなインパクトを与えることになりそうだ。
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