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米中貿易摩擦とフェンタニル問題が交錯する中、トランプ次期大統領の政策が迎える複雑な局面

川田翔平 アクセス  

引用:AP通信
引用:AP通信

米国のドナルド・トランプ次期大統領が、第2次貿易戦争の標的として挙げた中国とメキシコは、報復など強硬な対応に出る可能性が高いとみられる。専門家らは、すでにトランプ次期大統領との第1ラウンドを経験した両国が、今回はトランプ次期大統領の脅しに屈しないものの、交渉の余地は残すだろうと分析している。

■トランプ次期大統領の脅威に攻撃的な防御

来年1月に2度目の大統領就任を控えるトランプ次期大統領は、25日(現地時間)自身のSNSで、中国製の麻薬性鎮痛剤フェンタニルが、メキシコ国境を経由して米国に流入していると主張した。同時に、メキシコからの不法移民の流入により、米国内の麻薬問題が深刻化していると指摘し、中国とメキシコからの輸入品にそれぞれ10%、25%の追加関税を課す方針を示した。

中国国務院傘下の英字紙「チャイナ・デイリー」や中国国営メディア「環球時報」の英語版「グローバル・タイムズ」は、26日の記事でトランプ次期大統領を批判した。両紙は、次期米大統領が米国内のフェンタニル蔓延の責任を中国に押し付けるべきではないと強調した。特に「チャイナ・デイリー」は、「中国製品への追加関税の正当化に用いられる大統領当選者の言い訳は的外れだ」と指摘した。

米紙「ニューヨーク・タイムズ」(NYT)は27日、専門家の見解を引用し、中国が2018~2020年にトランプ政権第1期との貿易戦争を繰り広げた後、中国が象徴的または同等の措置で対抗したと指摘した。今回、中国は米国企業に対してより攻撃的な対応を取るだろうと予測した。

中国は2019年、国益を損なう企業を処罰するため「信頼できない企業リスト」を作成し、米国の制裁に従う企業を処罰する規定を導入した。輸出管理法も拡大した。中国は今年9月、新疆ウイグル自治区の製品(綿花)を差別したとして米アパレル大手「PVHグループ」をこのリストに掲載した。中国サイバーセキュリティ協会(CSAC)は先月、中国政府に対し米半導体大手インテルの安全性審査を要請した。協会はインテルが「中国の国家安全保障と利益を損なっている」と主張した。

NYTは、中国が単なる企業制裁に留まらず、サプライチェーンを通じて米国を圧迫する可能性があると予測した。中国政府は今月、米大統領選の数日前に米最大手ドローン企業「スカイディオ」を制裁リストに加え、ドローン用バッテリーの供給を停止した。英コンサルティング会社「コントロール・リスクス」の中国専門家アンドリュー・ギルホルム氏は、中国の戦略が「サプライチェーン戦争」により近いものへと進化していると指摘した。

トランプ政権第1期に続き、第2期でも関税と国境の圧力を受けたメキシコのクラウディア・シェインバウム大統領も26日、トランプ次期大統領に書簡を送り、「関税が物価上昇と雇用喪失を招く」と警告した。さらに、メキシコも独自の関税で対抗する準備があるとして報復を示唆した。27日の記者会見でも、トランプ次期大統領が25%の追加関税を実行した場合、米国製品に課す関税を引き上げると改めて表明した。

■交渉の余地は残す

記者会見に同席したマルセロ・エブラルド経済相は、「関税はメキシコ製品の価格上昇を招き、米国で少なくとも40万人の雇用喪失を引き起こし、米国企業や消費者に影響を及ぼす」と主張した。メキシコに進出している米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)、ステランティス、フォードを挙げ、「この3社が最も大きな影響を受けるだろう」と付け加えた。

ただし、メキシコは対話の余地を残している。エブラルド経済相は27日、地元ラジオ局「ラジオ・フォルムラ」のインタビューで、「次期米大統領が本当に望んでいるのは実際に関税を課すのではなく、交渉を望んでいる」と主張した。「本当に関税を課すつもりなら、就任2か月前に予告することはなかっただろう」とし、「彼が関心を持つことや、議論に上げたいことはすでに明らかになっているため、近いうちに対話が始まるだろうと楽観的に考えている」と強調した。

この日、トランプ次期大統領はSNSの投稿で、シェインバウム氏と電話で会談したことを明らかにした。トランプ次期大統領は「新メキシコ大統領と素晴らしい会話を交わした。彼はメキシコを経由して米国に入る移民を阻止し、米国南部国境を効果的に封鎖することに同意した」と主張した。

川田翔平
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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